ぱきぽきぺき
関節を鳴らすのが好きだった(過去形、これ重要)。手指、足指、首、背骨はおろか、膝の関節も鳴る。
手指の関節を鳴らすことは、物心がついた時には既にやっていた。
グーを作って、各指の第二関節を手のひら方向にググっと押すと、手指の根元(第三関節)なんとも子気味よい響きを発する。気分転換をかねて、ぱきっ。
逆に、指を手の甲側に反らす事によっても鳴らすことはできた。昔から、他の人より手指を反らす事ができていたから、むしろ、最初はこちらの方法だったかもしれない。
その発展系として第二関節も鳴らすようになった。それ以来、ことあるごとに親指を除く4本の指の第三関節を一気に鳴らし(ばきぼきべき)、その次に4本の指の第二関節を、それぞれ一本ずつ個別に鳴らすようになったのだ。程なくして、親指も鳴らすように。
手指がなるなら足指はどうだ、と思うのは当然だろう。
足指を曲げてグーを作り、試しにそれを床に押し付けたら、鳴った。嬉しかった。
首を左右に倒してバキっ、は何かのマンガで読んで影響されてからだ。
これはそうそう上手く鳴らず、自分なりにトレーニングをしてみたのだ。その結果、よく鳴る時は、エアキャップのシートを雑巾を絞る要領でねじった時のような、非常に気持ちのよいサウンドを発するようになった。
背骨、と言うべきか腰骨と言う方が良いのか、は、ガッコで椅子に座っている時、体をねじって背もたれを両手で抱え、さらに体をねじるようにしたら、首に勝るとも劣らない気持ち良さを感じたのだ。
膝は、スクワットをやっていたら、鳴るようになった。
と、体の各部関節を鳴らすことを楽しみの一つにしてきたのだが、これは関節に悪影響を与えるようだ。そんな事はあるまいと思っていたが、以前やっていたテレビ番組「特命リサーチ200X」の検証を見ると、これには正直言って驚いた。
この小気味良い「ぱきぽきぺき」なサウンドは、関節の可動範囲をやや越えて動かす事によって、関節内にある関節液の圧力が下がり、その事でその中に気泡が発生し、そして圧力が元に戻ると気泡がはじけて消える、その時の音なのだそうだ。この現象をキャビテーション、と呼ぶらしい。
その音の衝撃波は関節の軟骨を痛めつけて肥大化させ、最終的には関節機能の低下もありえる、なんて事を言っていたように記憶している。
何故今、このことをネタにしたのか。
実は今、私の右手親指の付け根の関節が微妙に痛く、鳴らそうとしても鳴らなくなったから。クルマのハンドルを切るときなどに、思いがけなく「痛ぇ」とうめくなんてこともある。あまりにこの痛みが激しくなるようなら、整形外科に行く事になるだろう。
一頃と比べると、指や関節を鳴らす行為は控えるようにはなったんだけどな。
コメント
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筒井康隆の「関節話法」を思い出した(^^;
投稿: cobra | 2004.12.04 10:18
あっ。
言われるまで気がつきませんでした(^^;。
大真面目な言葉を発しようとするたびに失敗して、
かなり下品な言葉になる、というのはちょっとなー。
投稿: たけぴ本人 | 2004.12.05 16:48