白い小悪魔
2月10日。
昼過ぎの出勤時は青空だった。
前日の予報では雪が降る事を言ってはいたが、この青空を見る限り、信じてはいなかった。
ほとんど外が見えないシゴト場にて勤務。ふと気になって高いところにある窓を見てみると、窓の外は白い風が渦を巻いて荒れ狂っていた。いつもは見える向かいのマンションも、まったく見る事ができない。
そんなこんなでシゴトが終わり、帰宅の為に駐車場に行ってみると、我がクルマはこんな状態だった。
ドア付近の雪を押しのけながらドアを開けてエンジンをかけ、長靴が埋まるくらいの深さの雪をこぎながら、クルマの上の重たい雪を落とした。タイヤも半分以上、雪に隠れている。
ドアを開いて乗り込み、そのドアを閉めようとするも、車体とドアの隙間で雪を噛みこみ、閉めることができない。
そんな状態の中、クルマを無理っくりその位置から脱出させた。
フロントバンパーで前の雪を押しのけ、その他の雪はお腹を擦った。
駐車場から出てしまえばなんてことはないいつもの道だったのだが、まだ癒えていない心の傷が、また開いたかのようなそんな気持ちにも、なった。
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