世界の十勝、十勝の中の世界 その参
世界の十勝、十勝の中の世界 その弐からの続き
10月1日。
午前4時ロビー集合。
今日の現場は音更 シノチアキ(SS10 15)
夜も明け切らぬ十勝の平原を、いい速度で走る機材車デリカ。十勝地方の土地鑑がまったくない私は、ただ、連れて行かれるがまま、だ。
現場到着。そこは完全に山の中。観戦用スペースは、そんな山の中、林の中にあり、狭い。場所取りは熾烈を極めるだろう。そんな場所と、迫ってくるマシンを真正面に見ることができる VIP 席にスピーカーを設置。さらに、雨に備えて VIP 席内で実況をするMさん用にテントも組んだり。
そんなスペースから見える範囲のコースは結構な登り坂。パワーのない小排気量車にはちょっと酷かも。
やがてスペクテイターがやってきた。
雨が降って足元が ヌタヌタ 状態にもかかわらず、我先に斜面の通路を駆け上がっていくスペクテイター。狭いスペースはすぐに一杯になるが、それでもまだ入りきれないスペクテイターが控えている。と、VIP 席に入れてくれ、なんて怒声も飛び交ったりして、結局、その現場を仕切る方の判断で、VIP 席も開放された。ざっと見たところ大入りで、その時はおそらく移動することは困難であったろう。
当SS10のスタート時刻は7時20分。
無線を聞きつつデリカの中で控える私からはコースも殆ど見えず、爆音をとどろかせ走ってくるマシンも、一瞬確認できるだけ。ただ、初めの方に走る WRC マシンは一瞬しか見えなくても、後の方に走るプライベーターのマシンは、比較的余裕をもって見られたような。それでも、ゼッケンを確認するまでにはなかなか至らなかった。
だけど、社長のマシンは見分けることができたぞ。
全てのマシンが通り過ぎ、スペクテイターも去ってしまうと、しばし訪れるまったりした時間。と、そんな時に、狭かったスペクテイタースペースの拡幅工事が突貫で行われていたらしい。そうこうしている間に、またマシンがやってくる時間が近づき、スペクテイターも入りだしてきた。朝のような混乱もなく、全てがスムーズに流れたように思う。
コースはハイパワー4WDがほじくり返してぐっちゃぐちゃになってしまっていて、あとの方に走る小排気量車にとってはまたしても酷かも。
そして全ての競技者が走り過ぎ、最終確認車のスイーパーにも声援を、というMさんのMCに受けながら撤収準備。昨日よりは少し手際も良くなったか、とも思ったが、テントを片付ける時、結果として数箇所「破壊」してしまった・・・。大いに反省。Kさん、ごめんなさい。トホホホホ。
帯広に帰ってきて、昨日立ち寄った瞬間に看板の電気が消えた、有名な豚丼屋へリベンジ。
本場の豚丼はホントに美味い。豚肉の焼け方がなんともいえず、とにかく美味しい。食べるたびに「ほ」と息が出た。
ホテルに戻り、明日の集合時間を確認して自室へ。テレビを点けベッドに腰掛た後、記憶が飛んだ。気がついたら日が変わって午前1時。なんだかちょっと寒気もする。布団を被って寝直そうと思っても、なかなかうまく寝付けない。
かと思えば、午前2時過ぎに霧が流れる外で、車のクラクションが鳴り響きだした。
すぐに鳴り止むだろうと思ってそのままシカトしていたが、それがなかなか鳴り止まない。窓を明けて様子を見ると、近所に住む誰かが通報したのだろう、ミニパトが回転灯をつけてそこに停まっていた。
そのまま眠ろうとしてもやっぱり眠れず、し方がないのでシャワーを浴びて目を完全に覚まし、自分の荷物をまとめて引き払い準備も完了。ロビーに降り、Mさんとこれからの自分の行動の指示を仰いだ上で、自分の荷物をフロントに預け、それから今日の現場、新得のSS22 25 パンケニコロベツへ。
・・・・・・つづく。
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