目覚し時計が鳴り出す前に目覚めた日曜日。十分とはいえない睡眠時間ではあるが、あまり眠さは感じない。暖房機を背負いつつテレビの天気予報を見つつ、朝食代わりのパンを食べつつこれからやる事を頭の中で整理する。
身づくろい、防寒対策用ロングパンツ、左膝ブロー対策用サポーター、雪の照り返しでの日焼け防止用の日焼け止め顔面塗りたくり。
グローブ、ヘルメット、参戦セット、カーステ再生テスト用 CD-R、防寒着などのクルマへの積み込み。
やる事をやって忘れ物はないか確認したら出発。
途中コンビニへ立ち寄り、念のためカフェイン飲料と少しの食い物を調達する。
さて、どの道を通ってスナガワへ向かおう? 少し考え、あまり使った事がない国道275号を使う事にした。
明け方、車通りが少ない道。天気もそう悪くない。札幌市内を抜ければ、除雪が入って道幅も広くなり、すこぶる走りやすい。そんな道を、淡々とエコランを決める。
しかし、目的地へ近づくにつれ雪が舞うようになってきた。単独走行でもリアウィンドウには巻き上げた雪が貼り付き、後方視界はほぼなくなる。対向車が出ようものなら、少しの間視界が白くなって奪われてしまう。
ひょっとして今日はヤバイかもしれない、なんて思いつつ現場着。一番乗りかと思っていたら、二人の先客がいた。我がクルマにステッカーを貼らせていただいているクラブのメンバーだ。
彼らの横にクルマを置いて、後ろにブルーシートを広げ、車室内のガラクタをそこに下ろし、シートをたたむ。でも、リアのトラクションを少しでも稼ごうと、スペアタイヤなどは下ろさない。受付が始まってゼッケンが渡されたら、それを貼って準備完了。
そうこうしているうちに知った顔が続々来襲。ちょっかいをかけつつ挨拶を交わしつつ。
中には、かなり手の込んだ小技を仕込む方も。成り行き上、お手伝いもさせていただいたが、完成形を見た途端に「バカだ」と言ってしまったのは仕方がないことだろう。その方が言うには「そのバカだが聞きたくてネタを仕込む」とのこと。さらには、製作に当たってのこぼれ話などにも爆笑の発作が。
開会式の前にコースの完熟歩行の時間をとる、とアナウンスが流れれば、それに従いコースを歩く。そのコースは、スタートしてすぐに左に曲がると、長い長ぁいストレート。ノーマルの軽自動車でも三桁速度まで行きそうなくらいに長い。また、コーナーは、曲率がだんだんと小さくなるような感じを受けた部分もあったり。
そして路面は、アイスバーンの上に軽く雪が乗っているような感じで、グリップはあまり期待できなさそうだ。否応なくビビリミッターが作動する。ただ、救いは雪壁が比較的柔らかく、よほどストレートに刺さったりしない限りは、クルマにもダメージは少なそうなところか。
開会式では、冬季の K-Car チャレンジカップのお約束ともいえる、練習走行ナシのいきなり本番2本が告げられる。練習走行をすると、路面のコンディションや天候などが悪化して競技が続けられなくなることを想定してのことなんだろう。
競技スタート。
自分の番が近づくまではスタート位置が見える場所の雪を踏み固めて開拓し、じっくり観察。ゼッケンが近づいてきたらヘルメットを被り、グローブをはめてスタート待ちの列へ並ぶ。
やがて私の番。
さほど緊張もせず。スタートの旗を振る方をちょっとお話。そしてスタート。
さほどアクセルを煽らずにクラッチミート、すぐに左コーナー。抜けたらロングストレート。ポンポンポンとシフトアップして4速まで。メーター読みで100キロそこそこになった場所でシフトダウン、ブレーキ、ブレーキ、ブレーキ。ハンドルを当てるとクルマが自転運動を始めたがるそぶりを伝えてくる。それをハンドルをアクセルで何とかいなしつつコーナークリア。
自分的には結構いいぞー、と思って走れば、そんなに上手くは続かない。
右コーナー立ち上がりではらんで、助手席側から雪壁に抱きついた。ギアをバックに入れ脱出を試みてエンスト。エンジン始動してようやく脱出し、走り直してゴールすれば、出たタイムが2分49秒38。最下位。
まぁ仕方ない。次は同じミスをしないようにと考えるも、すぐに忘れ、先に現場に来ていて、スタートが迫っているHさんの横に乗せてもらう。
Hさんのクルマは、私のとほとんど同型車ではあるけれど、チューニングのステージがかなり高く、手が入っていないところがないくらいの凄いマシーンなのだ。
エンジンは言うに及ばず、デフだったり、鬼のようなスパイクタイヤが入っていたり。
そんなクルマを振り回してコースアタックする横に乗れば、走って曲がって止まる際のGのかかり方が私のとはまったく比較にならない。そしてさらに、コーナー進入で早めに向きを変えて、あとはアクセルで回っていくのだ。すげーと思いながらも、当のHさんは「んっ」「あー」「ミスった」等と、ちょっと賑やかでもあった。
どこがどうミスったかを全て分かり、それの対処法を知っていれば、私ももっと速く走れるのかもしれないな。
明日へ続く・・・。
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