日本全国で聴けるってよ
何か面白いニュースはないかと各種新聞社、通信社のサイトをハシゴするのが日課の私なのだが、ちょっとこれには驚いた。
KDDI(au)は25日、携帯電話向けに、全国の民放52局のFMラジオ放送をインターネット経由で配信するサービスを26日から始めると発表した。
実際の放送時間から5分程度遅れるが、放送エリアにかかわらず全国どこでも放送を聴くことができる初の試みだ。新サービスは「LISMO WAVE(リスモ ウエーブ)」。専用アプリ(応用ソフト)を取り込めば、ワンタッチ操作で選局できる。FM放送を受信すると、放送中の楽曲名などが自動表示されるほか、番組表も見ることができる。簡単な操作で楽曲を購入することもできる。通信状況が悪い場所でも途切れずに音楽を再生できる機能も盛り込んだ。
対応機種は当面はスマートフォン(高機能携帯電話)「IS03」1機種だが、順次増やす。月額利用料は315円。5月末までは無料キャンペーンを実施する。
私はアジト内のミニコンポやクルマの中では主に FM NorthWave を聴き、枕元にあるトランジスタラジオでは HBC ラジオを聴いている。周波数を変えることなんてめったにない。仕事帰りが深夜になった時などで、特に金曜夜は NHK-FM のワールドロックナウを聴く事もあった。病気で去年3月一杯で失業し、それからはそんな NHK-FM を聴く事もなくなったが、それでもたま~にはそういう選局もアリかな、なんて時もある。
そして札幌市内には、7局(あるいはもっと?)のコミュニティFM局がある。その全てをここに書くことは控えるし、我がアジトで全局を聴くことは多分不可能だろう。で、既存の札幌のFM局を含めると9局、NHK-FM を入れると10局になる。
選択肢が増えることはラジオリスナーにとって喜ばしい事なのだが、それらの局の特色を理解なんかできる筈もない。で、在札の民放FM局は、札幌市民にとってはコミュニティFMと同じ感覚で聴いている。
そこに、ネットを経由した上でケータイ電話で日本全国のFM局が聴けるとなると・・・。これをチャンスと見て独自の色をより強く反映した放送をする局も現れるだろうし、そのまま何もしない事を是とし、これが我が局の色だとして変化しない局も現れるだろう。
して、私が愛聴している FM NorthWave はどっちの選択をするんだろう?
個人的には独自の色をより強く反映した局になってもらいたい。あくまでも主観だが、ヒットする前の宇多田ヒカルを最初に掘り出すという快挙を成し遂げたのは、多分 FM NorthWave だったと思う。最近は Superfly なんかもそういう気がしているし、福原美穂に至っては彼女の地元が札幌市という事もあって、結構早くから目をつけていたようにも思える。
じゃあ、どういう色が FM NorthWave なんだろう? こんな感じで日本全国のFM局と対決するとなったら、どういう番組編成になるんだろう。私の好きな FM NorthWave のDJは、軒並み他のシゴト、そうテレビの情報番組だったり札幌ドームの専属DJになったりしている。が、若手の育成はどうだ? その辺はあまり力を入れていないような気もするぞ。FM NorthWave さん、今までのようにケンカ相手が AIR-G' さんと NHK-FM だけじゃなくなるんだよ。コミュニティFMもそのケンカの中に含めると、結構な激戦というようにも感じられるけどね。
だけど、今度は日本全国のFM局を相手にしたケンカ、いや、戦争だな。胸を張って「これが FM NorthWave だ。どっからでもかかってこい」なんて言える特徴はあるかな? 武器はあるかな? 例えば仮に、新人アーティストを発掘して北海道から火をつけて、それが日本中を席巻しました、なんてのは凄い武器になるだろう。他の局の人も一目置くだろう。そして、北海道以外の FM NorthWave リスナーが増えたとなったら、それは勝ち誇っていい。十分胸を張っていい。どうだ見たかとふんぞり返ってもいい。だけど、奢りは禁物ね。多分、他の局が何かの折に足を引っ張ってくるだろうから。ネガティブキャンペーンのような卑怯な真似はしてこないとは思うけど、絶対「いつか見ていろウチだって」なんて思うに決まっているから。まぁ中には泰然自若として「ウチはウチ。よそはよそ」なんて局もあったりするかもしれないけど。
そういえば正月に実家に帰省した折、かかっていたラジオが HBC ラジオだったんだけど、そこで青森出身の室谷香奈子アナの「なまらないと」なんて番組が流れていたんだ。なまらは北海道弁の Very という意味と、もう一つ、お国言葉の訛りのダブルミーニングであると理解している。そこでその室谷アナは青森弁(津軽弁?)全開の放送をし、リスナーをノックダウンさせた。だって、話している内容の6割しか理解できないんだもん。HBC の食堂の電話を使って実家へ電話して、彼女の母親との会話もオンエアされていたんだけど、これに至っては全く理解できなかった。「この会話の内容、録音してるんだ」と訛りながら室谷アナが言ったら、その時の彼女の母親の反応はもう、文字に書き表す事が出来ないくらい凄いものであった。
たまには、リスナーを置いていってしまうようなそういう放送もあってもいいと思う。
だけどこのニュースは日本全国のFM局がケータイ電話で聴けるってことなんだ。それでも多分、私は FM NorthWave のリスナーであり続けると思うが、もし、ケータイ電話じゃなくても日本全国のFM放送が聴けるようになったらどうする? 私のツボにハマる放送局が例えば沖縄にあったとしたらどうする? それが非常に不安なんだ。いや、良い番組があったならそりゃ聴くさ。で、聴いてハマって FM NorthWave に戻ってこれなくなることが不安なんだ。
FM NorthWave さん、奮起の時期だよ。今が踏ん張り時だよ。
いつぞやの春の改編期のように「カフェ ノースランド」なんて黒歴史が再現されたら、リスナーはあっという間に離れていくよ。理由は簡単だ、無理に FM NorthWave を聴かなくたって、日本全国の民放FM局52局の中でツボにハマる番組を探せばいいんだから。
PS
夏場にはEスポなんて言って、普通ではありえない遠くのFM局の電波を受信する事が稀にあるけどね。
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