石狩市市制15周年+こども未来館オープン(何それ?)を記念して、南極観測砕氷艦 しらせ が石狩湾新港に来ることとなった。その情報を知ったのは、前週のラジオで、パーソナリティが毎日新聞北海道支社のデスクと「今度の土日から来週まで何がある」なんてのを話している中に、そんな内容があったから。
いやぁ、ビビるべさ。
そんな学術的な意味合いも強い船なのに自衛艦であるというその姿、南極観測船のシンボルカラーとも思えるオレンジ色の船体、こりゃー観に行かないと損でしょう。
なので、何か資料はないかと探し回ったら、石狩市のホームページで発見。あ、天気が悪くなったから土曜の夕方に出港だと? ちっ、月曜日の出港のシーンを動画で撮りたかったんだけどなぁ。
砕氷艦「しらせ」は、気象状況悪化のため、9月3日(土)18時に出港します。
なお、こども未来館での、南極昭和基地と連携した各種イベントは開催します。
★しらせ艦内一般公開
日時 9月3日(土) 9:00から16:00まで(入場は15:00まで)
8:00から16:00まで(入場は15:30まで)
9月4日(日) 中止
場所 石狩湾新港西ふ頭
★こども未来館イベント
日時 9月4日(日) 9:00から16:00まで
ちなみに当日は台風接近に伴い、天気予報ではド荒天が見込まれていたのだけど、朝起きてみたら、まぁ、風はとても強かったけど雨も小ぶりだし、私の風邪も相まって、天気があまりに悪いようだったり、体調も他のお客さんの迷惑がかかる位に咳を撒き散らすようであったら引き返そう、なんて考えていたのだ。
まぁ場所自体は、今や北海道の夏を締めくくる野外ロックフェス、ライジングサン・ロックフェスティバルが行われる樽川埠頭のさらに海側、西埠頭とのことで、そこは土建屋だった時代に現場で入ったところでもあり、さらには冬道雪道氷道でのドリフト練習と称して、冬場夜によく通った場所だ。走っていればその時の土地勘も思い出すだ・・・・・・、んー、ただクルマの運転の練習をしたいがためなのに、なんで交差点ごとに減速帯が設けられているんだ。面白くないなぁ。
で、あの場所のどこでロックフェスが行われているんだろ? いや、行きたいとは思っているんだけど、聴きたいアーティストもいるんだけど、逆に聴きたくないアーティストもいたりする訳で。困ったもんだと思いつつもクルマを進めていくと、お、おおお、おおおおお、オレンジ色したでっかい船だ。しらせ だ。
石狩市のホープページからダウンロードし印刷したチラシには、一般公開が午前9時からとなっているが、私が到着したのは8時半前。それでもそこそこのクルマが止まってはいたが、広大な港の一区画を埋め尽くすまでにはまだかなーり余力がありそうな、そんなくらいの駐車率。
人が しらせ に飲み込まれているのを見て、「まだ時間前なのにいいのかな?」「あの人達は関係者なのかな?」なんて考え込みながら、この時とばかりに取り出した、「巨大な」コンパクトデジカメ、キヤノンちゃんを肩から下げ、しらせ に乗りこむタラップに近づけば、白い服を着た乗組員の方が「おはようございます。どうぞ」と乗船をすすめてくれた。
これは嬉しいと、目に見えて気になったものには全てレンズを向け、シャッターを切った。
で、ここからはその中でもより気になったものをピックアップ。
噂に聞く南極観測船の「床屋」。昔聞いた噂だけど、乗組員がお互いに頭を刈り合って、最初はトラ刈りだったのが、航海が終わるころになるとその腕もめっきり上達するとかしないとか(^^;。
この辺りは、仕事の場でもあり生活の場でもあるというのが良く分かる。けど、竹林さんのマグカップに描かれた女性は誰だ?
四季の星座図鑑?
まぁ、日本とは違い、赤道を越えてはるか南の果てまで行くんだ。日本で観る星座とはかなり違うんだろうな。
学術的な面も強いけど、やっぱり海上自衛隊の船なんだよね。
通常運用の時にはこのラッパの音で色々なことを知らせるんだろうなぁ。
船首ではためく日の丸もいいけど、やっぱり船尾の旭日旗も日本の船だ、と強く印象を与えるね。
まぁ、旗もそうだけど、この存在も日本の船ならではなのかな、なんてことも思った。
さて、見学させていただいた しらせ は、180センチ越えの私にとって、目から火花が散るようなこともなく、別段窮屈な思いをせずに済んだ。流石に放水隔壁みたいなところを通る扉周りは、よっこらせと跨がないといけない部分も結構あったが、それ以外は特に何かを意識することもなく、ふつーに動き回ることができた。が、これが暴風圏を突破する時は凄いんだろうなぁ。
この船、私は一般的なディーゼルエンジンを動力にした船だとばかり思っていたんだけど、ディーゼルエンジンで発電機を回し、その電気でスクリューを回す言わば「電気式」の船だったのだな。それでパワーは30,000馬力。
1.5メートルの厚さの氷だったら連続的に砕いて進むことができ、それ以上の厚さの氷となると、200~300メートルほどバックしてから全速前進。氷に乗り上げて船の重さで氷を割るんだそうな。
また、氷の上に積もった新雪が連続砕氷には結構な摩擦となるんだそうで、そのために、新雪をシャーベット状にするために海水をくみ上げて船首周りに散水する「融雪用散水装置」なる装備も新しく付けられたんだって。
さらには、ヘリのパイロットさんとお話しする機会があったのだけど、「んー、私としては、前のしらせの方が飛行甲板も少し広かったので楽だったかな」だって。わはは、思わぬところで思わぬ本音を聞いちゃったよ。
でも、風はやっぱり強くって、小さな石つぶても飛んできてびしびし体に当たる位だったけど、早起きして天気の良いうちにこんな体験ができて良かったよ。これがいつものように寝坊して、「天気わりぃから明日にしよう」なんて思っていたら、見られなかったんだもん。
だって、アジトに戻ってきて、段ボールに詰めた古本を処分するためにBOOKOFFに持って行ったその帰り道で、西の空には悪意が含まれているようなまっ黒い雲が見え、昼を回るころになると雨が降ってきて夕方並みの暗さになったから。
見送ることはできなかったけど、また何かこういう機会があったら見に行こう。それがアメリカ海軍艦でもいいし、ロシア軍の船でも良いし。で、その時はやっぱり夜討ち朝駆け、だな。
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