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2011.11.10

日本発、幸せにさせる秘密兵器

私が生まれるかなり前、御巣鷹山の飛行機事故で亡くなられた 坂本九 さんの「上を向いて歩こう」がアメリカはビルボードの週間ランキングの一位を獲得したことは知っていた。事実、リンク先でもそう書かれているし、日本発の音楽が外国で行け入れられるようになるには、その後しばらく時間がかかった。

ジャズの世界ではどうかは分からない。いとも簡単に国境を飛び越え、何か良いネタがあればそれも取り入れてしまうという雑食性・・・。私の好きなジャズピアニストにしてエッセイストの山下洋輔さんの著書によれば、結構早い時期からヨーロッパを演奏行脚していた。くわしい年は本を読んでみないと分からないが、ひょっとしたら私が生まれる前からそういう活動をしていたのかもしれない。

また、私はYMO信者であるので、第一次ワールドツアー後に、ほとんど逆輸入のような形で日本でヒットし、ライブを見た外国のメディアが絶賛していた。と、信じたいのだが、どうも西洋のポップ・ロックの世界ではあまり語られることがないような気も、する。というか「シンセサイザーとコンピューターをつないで演奏するステージはまるで実験室のようであった」なんて記事がハイブリッドなライブ盤、「Public Pressure」のライナーノートに書かれていたが、実のところは「日本からやってきて変な音を出すバンド」、なんて認識しかなかったような気がする。

実際、「Public Pressure」がホントのライブ盤になった「Faker Holic」を聴けば、一番盛り上がっていたのは、サポートメンバーの渡辺香津美さんのギターソロが終わった直後だったこともあるし。いや、大人の事情で「Public Pressure」では渡辺香津美さんのギターパートは丸々カットされちゃったから、日本に帰ってきてそのカットされたギター部分を補う形で坂本龍一教授がスタジオでシンセを弾いたんだから。でもそれが、よりテクノを感じられるということでヒットする要因にもなったそうだから、何が吉と出るか凶と出るかは分からないもんで。

いやぁ、私のブログは書きたい事を書く前に、枕でまず疲れてしまうから仕方ない。困ったもんだ。
整理しよう。まず書きたいことは、日本発の音楽が外国でも受け入れられつつある、ということなんだ。

そして、つらーっと Facebook を流し読みしていたら、こんな記事をピックアップして紹介している方がいた、ということなんだ。

「夜明けのスキャット」の由紀さおりアルバム 米、カナダで次々1位と世界的ヒットの快挙
2011/11/ 7 19:40


歌手の由紀さおりさん(62)がアメリカの人気ジャズ・オーケストラ「ピンク・マルティーニ」と組んだアルバムが、世界22か国で順次売り出され、人気を集めている。デビュー当時の日本の歌謡曲を日本語で歌っているのに、アメリカやカナダのチャートでも1位になったのだ。

「ルルルルル~ラララララ~」

オリコン年間ヒット・チャートで1位に輝いた「夜明けのスキャット」で由紀さおりさんがデビューしたのが1969年。今回出したアルバム「1969」は、この曲のほか、当時の日本や世界でヒットしたポップスをカバーしてある。


「第二の坂本九になれるか」

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右はローダーデールさん
(英ロイヤル・アルバート・ホール前で)

全12曲のうち、フランス語で歌った「さらば夏の日」以外は、すべて日本語だ。いしだあゆみさんのヒット曲「ブルー・ライト・ヨコハマ」など、懐かしい曲が並ぶ。それが、2011年10月10日にイギリスを手始めにアルバムが順次売り出されると、各国でチャートの上位に食い込んでいる。

アメリカでは、iTunesで配信され、その11月2日付ジャズ・チャートで1位に。また、カナダのiTunesワールドミュージック・チャートでも1位に入った。さらに、ギリシャのIFPI総合アルバム・チャートでは4位に、シンガポールのHMVインターナショナル・チャートでは18位になったことが分かっている。

日本の歌謡曲やポップスで、世界的にヒットしたケースとしては、故・坂本九さんが歌った「SUKIYAKI」(「上を向いて歩こう」)が有名だ。この曲は、1963年に米ビルボード誌の週間ランキング1位を獲得している。

由紀さおりさんのアルバムの世界的ヒットが報じられると、ツイッターなどでその快挙を讃える声が相次いだ。「なんか凄いことになってるんだな」「第二の坂本九になれるか」「由紀さおりかっけーーーww」…。音楽評論家の湯川れい子さんは、「これ、快挙です。もっと日本のマスコミは報道して下さい!!」とツイートしていた。

さおりさんが、ピンク・マルティーニのメンバーと出会ったのは、ひょんなきっかけだった。


米ジャズリーダーが透明感ある歌声に魅了される

ピンク・マルティーニのリーダーでピアニストのトーマス・M・ローダーデールさん(40)が、米オレゴン州ポートランドの地元中古レコード店で、たまたま「夜明けのスキャット」に目が留まり、由紀さおりさんの透明感ある歌声に魅了された。そして、2007年のサードアルバムで、さおりさんの曲「タ・ヤ・タン」を日本語でカバーし、09年にさおりさんのスタッフがユーチューブに投稿されたそのライブを見てコンタクトが始まった。

10年3月にマルティーニの来日公演で初共演を実現。そして、11年10月17日に英ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたマルティーニのコンサートにさおりさんが招かれ、そこで披露した歌声が観客総立ちで絶賛されたのだ。12月には、全米公演も予定されており、その行方が注目されている。

今回のアルバムは、さおりさんが1969年の日本のヒット曲集のアレンジを依頼したところ、ローダーデールさんらが世界のヒット曲も含めるよう提案して実現した。

日本でも、11年10月12日に発売され、販売元のEMIミュージック・ジャパンでは、「ツイッターで何千以上の反響があり、アマゾンでもいい感じで売れています」(宣伝担当者)と話す。「さおりさんは、アニメやファッションに比べ日本の音楽だけ海外で市民権がないので、一石を投じたいと話されていました。日本では、高音ソプラノのイメージでしたが、今まで使っていなかった低域もカバーしており、それが魅力を増したのだと思います」

由紀さおり・安田祥子こどもの歌を考える会ソレアード事務局長の谷澤正己さん(66)は、アルバムのヒットについてこう語る。


「世界的な経済危機などで世の中が慌ただしくなる中で、癒し系の音楽が脚光を集めています。最近はリズム中心の日本の歌が多いようですが、60年代のゆったりしたメロディーがこの時代に受けたのでは。ピンク・マルティーニの音楽もゆったりしていますので、息が合っていると思います。そういえば、『SUKIYAKI』も癒し系で、大震災後にまた歌われていますよね。さおりさんの曲も同じようにヒットするかは何とも言えませんが、日本のポップスのよさをぜひ海外に広めてほしいですね」

アメリカでヒットした坂本九さん、カナダでは Flower Travellin' Band の「Satori Part 2」がヒットした、なんて見聞きしたことがあるが、ほとんどの曲が日本語で歌われたアルバムが世界22か国で売り出されるや、軒並み上位に食い込んできている、なんて話は、私の知らない世界ではあるのかもしれないが、寡聞にして知らない。なので、由紀さおりさんのこの記事を読んでビックリしたよ。

ジョーさん、安らかに。


あんまり政治的なことは書くつもりもないんだけど、自民党の麻生太郎さんが「日本は凄いんだ。マンガやアニメが世界を席巻している。イラクに行った自衛隊の車両にキャプテン翼のステッカーを貼っていたら、弾が一発も飛んで来なかったんだって。それだけじゃない。J-POP だって世界で歌われるようになってきているんだ。谷村新司さんの昴、その曲が日本語で歌われているんだよ。これって凄くない。もっと自信を持っていいんだよ」と、なんかそのような事を演説していたように記憶している。

この辺あやふやなので、信頼できるソースを知っている方がいらっしゃったら、こそっと教えていただければ幸いです。


それにつけても「夜明けのスキャット」、由紀さおりさんのデビュー作にして、発売が1969年というから、昭和44年、私が生まれる1年前だ。42年前だよ。その曲が外国で再評価され、その他その当時のヒット曲も日本語で歌っている。ひょっとしたら、昭和時代の日本に憧れるガイジンさんなんかが増えるかもしれないね。

面白いじゃない。痛快じゃない。
過去に埋もれていた「日本」が外国というフィルターを通して、また光を浴びるってのは、またYMOのような逆輸入パターンか?

でも、歌は、曲は少なくとも、人を不幸せにはしないだろう。聞きたくなかったら聞かなければいいだけの話だ。これが新たな Made in JAPAN の一つになればいいね。

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