日本は、日本という国が成り立ってからずっと資源貧乏だった。一時期は佐渡の金山からの金が、世界を流通する金の内、結構な割合を占めていたこともあった、なんて話を歴史の授業かなんかで聞いたような気もするが、その金が取れなくなったら逆戻り、だ。
世界は大航海時代、日本は鎖国と称して当時の中国とオランダ以外の国との関わりを一切断ってしまった。その間に世界はアフリカ、中東、東南アジアを植民地とし、その地から資源(人的を含む)を搾取していた。が、日本は「引きこもっていた」ためにそんな世界の動きを知らず、ペリーの脅しによって無理矢理開国させられて、それで世界に目を向けてみると、日本が欲しい資源は全て欧米諸国の手に落ちていた。
まぁそういう逆境にも関わらず欧米に追い付け追い越せと近代化を図り、当時はどの国も日本が勝つと思っていなかった日露戦争に勝ったことで、極東の小さな島国が目立つ杭となってしまい、それからアメリカによって大東亜戦争に引きずり込まれた、と私は考えている。
その戦争も有利な立場のうちに終わらせることができれば良かったものを、大局を見誤り、あるいは大日本帝国内の世論に無理矢理後押しされることでタイミングを失い、最悪の結末を迎えた。資源が乏しいからと技術力と精神力で乗り切ろうにも、駒が足りなくなってくるとどうしようもなくなってしまう。最終的に、広島と長崎には原爆を落とされ、軍民合わせて300万人近い人が亡くなった。
大日本帝国が失ったものは非常に大きなものだった。しかし、結果的には東南アジアの欧米列強の植民地を奪い取ったことで開放し、後に東南アジアの国々の独立のきっかけになったのも事実だ。あ の 国とあ の 国とあ の 国を除く国々は比較的親日的だと考えるが、それは私の頭がハッピーなんだろうか。
・・・・・・、しばらく書くことを止めていたが、やっぱり本題に入る前のマクラが長くなってしまうのはどうしても直らないようだ。歴史にタラレバは禁物だけど、もしも日本に豊かな資源があれば、外交によって悲惨な戦争をしなくても良かったかもしれない。
ちなみに現在は、愛知沖でこの辺鄙ブログで頻繁にマナイタに上げているメタンハイドレートの試掘をしている。これが採算ベースに乗れば、日本のエネルギー事情はもうちょっと余裕があるものになるんじゃないかと期待している。また、アメリカではシェールガスの採掘技術が確立され、自国内で使う天然ガスを結構な割合で賄えるようになった。そのおかげで天然ガスがダブつき、市場での値段が下がってくれれば、エネルギー資源を輸入に頼っている日本はウハウハ状態になる。
さらに、日本国内でもシェールオイル(オイル?)の試掘が始まるそうな。
秋田で「シェールオイル」試掘へ
秋田でシェールオイル試掘へ 石油資源開発が来年、わが国初
2012.7.6 19:11 [資源]
政府系の石油資源開発は6日、秋田県由利本荘市の「鮎川油ガス田」で来年にも、新型石油として注目される「シェールオイル」の試掘に乗り出すことを明らかにした。米国を筆頭に世界で開発が加速しているシェールオイルだが、日本国内での開発は初めて。
これまで存在は確認されながら採掘は難しいとあきらめられていたが、技術の進歩で採算性が見込めると判断した。
同社によると、シェールオイルの埋蔵が確認されているのは、同油ガス田の地下1000~1500メートルにある、頁岩(けつがん)と呼ばれる粘土質の岩盤層。付近の地層で十数年にわたる石油や天然ガスの採掘作業の中で、存在が明らかになっていたという。
シェールオイルは頁岩の中に閉じ込められており、通常の石油のように地層の間に貯留していないため、パイプで掘削しても自噴しない。これまで、採掘は不可能と考えられていた。
だが、米国で水平採掘や水圧を使って岩を砕く技術が発展し、採掘コストも低下。同社は、日本国内でも開発しても「採算に見合う可能性が高まった」として、試掘に踏み出す。
まず、詳しいシェールオイルの分布を調べるため、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の補助金交付を受け、探鉱作業を本格化させる。500万バレル程度の採掘が見込める地層が見つかれば、試掘のうえ、来年にも試験生産に着手する計画だ。
シェールオイルは広範囲に分布するのが特徴。同社は、周囲地域でも埋蔵が有望視されるとして、探鉱作業のエリアの拡大も検討中だ。これらを合わせれば、国内の年間石油消費量の数%に当たる1億バレルの採掘も視野に入るという。
ただ、シェールオイルの採掘は、通常の石油掘削と比べ多くのパイプを土中に埋め込む必要がある。先行する北米などでは環境問題も指摘されており、試験生産に成功したとしても、生産拡大への課題は多い。
自国内で少しでもエネルギーを賄えるなら、どんどんやってほしいものだ。メタンハイドレート然り、シェールオイル然りで。環境問題だったらもう、日本のお家芸じゃん。
それに、他にも色々なエネルギー源があるっしょ。先日テレビで見たなぁ、少し前までは日本が最先端の技術を持っていたのに、実用化するためには色んな役所へ色んな書類を提出しなければいけないからと、ほとんど進捗していないって。波力発電や潮力発電といった海洋エネルギーのことだ。
潮の流れの強いところで巨大なプロペラを回すってのは序の口、ウミヘビみたいな感じで細長い筒状の物を連結させて海に浮かべる、なんて方法もあったな。連結部分の油圧シリンダーと発電機のタービンを繋げて、その連結部分が波で上下することでシリンダーが動き、その油圧でタービンを回すんだって。
それらと合体して、海上では風力発電機が回っていたら、それはそれで面白いんじゃない?
そして、それらに使われる技術のほとんどが日本製なんだと。海洋エネルギーの開発のために大メーカーの技術者が外国(テレビではイギリスって言っていたかな)に行ってデータ取りをするんだそうな。日本で同じことをするよりも時間もカネもかからないってんだから、皮肉なもんだよね。
また、かなり前に、確かアイスランドの発電事情がテレビで取り上げられているのを見たな。長期スパンで見て、いまや自然エネルギーだけで電気を賄っているんだそうで。その主たるエネルギー源が地熱発電で、余った熱はそのまま街に送られて、家々の暖房やお湯に使われているんだって。で、その発電施設の中に鎮座していたのが日本製の機械だったり。
なんで日本には技術があるのに、日本で活用されないのさ?
政府が音頭をとれば、メーカーの技術者だって動くだろうに。大体、日本だって火山があって温泉があって、地熱発電も有望だと思えるのに。
この夏の日本は、原子力発電所がほとんど止まっている状態にあって、電力不足に陥るかもしれないからと、節電を呼びかけている。でも一方では、今の設備で十分に賄える、なんて話も見聞きした。どっちが正しいのか、私には分からない。ただ、政権が一基の原子力発電所を再稼働させる方向に舵を切ったことで、首相官邸の前は相当にぎやかなことになっているそうな。いや、主張は分かるし、福島の問題だって未だ収束していない。感情的には十分に分かるんだけど、実際問題として、電気が足りなくなったらどうするんだろ。
政府のエライ人も考えてはいるんだろうけど、それが全然伝わってこないのはどゆこと?
考えている振りで、実は何も考えていなかった、というぽっぽさんみたいな感じなのかね?
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