【Digital】音楽仕事人 その3 3/3【Archives】昭和60(1985)年7月26日金曜日NHK-FM 23:00~ クロスオーバー・イレブン ~アーサー・ベイカー特集(3)~
アーサー・ベイカー特集の3回目だ。特に記すべき思い出とか思い入れは、やっぱりアーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト(Artists United Against Apartheid)だな。直訳すると「アパルトヘイトに反対するアーティストたち」。中学時代、友人のトシハルが彼らのアルバム、その名も「サン・シティ」を買ったのだ。
彼の家に行ってそのレコードを聴いた。ただのダンス・ミュージック、ラップかと思っていたら、さに非ず。まず、ちょっと聴いただけで誰が吹いているのかが分かってしまう、トランペットの音が非常に印象的だった。まぁ、最初の印象はそんなところだ。
もっとも、その当時よくあったキャンペーンソングのチャリティー・アルバムかと思って、ちょっとばかり食傷気味でもあったのも事実としてあった。まず、1984年に「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス(Do They Know It's Christmas?)」を作ったバンド・エイドなるプロジェクトがあった。その成功があって、二匹目のドジョウ「ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)」を作った USA フォー・アフリカが現れた。
他にも似たようなチャリティーがあったように思っていたんだけど、他に何かあったっけ?
まぁ、バンド・エイドが英国系のミュージシャンの集合体で、USA フォー・アフリカが米国系ミュージシャンの集合体。どちらも、アフリカを救おう、なんて感じだったんだけど、なんとなくその行為が嫌らしく感じたのも正直、ある。多分、私はその頃からヒネクレていたんだろう。
それらのチャリティーに触発されたのかどうかは判断できないけど、日本でも1985年6月にオール・トゥギャザー・ナウなんてイベントが行われた。そのFMでの生中継を嬉々としてエアチェックもしたんだけど、何でこんなことをやったのかと、腑に落ちないことも、まぁ、あった。
だけど、サン・シティは違った。トシハルの家でレコードを聴きながらライナーノートを読んだら「サン・シティなんかで演らない」となかなか攻撃的で、そういうサン・シティでやったミュージシャンの一人として、フランク・シナトラの名が記されていたように記憶している。そんな、抗議の、怒りの結集の音楽にビックリし、そして、同じアフリカでも南アフリカは酷いなぁ、なんて思い、そして、サン・シティが提示するギャラに目が眩んだミュージシャンを軽蔑した。
って、若いねぇ。さすがは田舎の中学生だねぇ。
21世紀になって10年以上経つけど、今でも他国の不条理に抗議、攻撃するような音楽ってあるのかな? アラブの春を取り上げてミュージシャンが行動したとして、そんな動きを知ったら、私はどう考えるだろう?
01 ダリル・ホール&ジョン・オーツ - ダンス・オン・ユア・ニーズ(エクステンディッド・ヴァージョン)
02 ノナ・ヘンドリックス - ザ・ヒート(パート2)
03 ロッカーズ・リヴェンジ - バトル・クライ
04 アーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト - サン・シティ
05 ブルース・スプリングスティーン - カバー・ミー(アンダー・カバー・ミックス)
06 プラネット・パトロール - ディンジャー・ゾーン
07 アフリカ・バンバータ&ソウルソニック・フォース - パーフェクト・ビート
08 アーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト - ザ・ストラグル・コンティニューズ
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