【Digital】「敵」VS「帝王」、勝負の行方は・・・【Archives】昭和61(1986)年1月27日月曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(1)ジェームス・ブラウン編
前回のアップ分からかなり時間が空いてしまった。
本当は細野さんとジェームス・ブラウンとの絡みの関係を、前回のアップ分と続けてアップしたかったのだが、まず聞き起こしが困難を極めたこと、そして「本業」でかなり肉体的に疲れてしまって、なかなかパソコンに向かってキーボードを叩くということができなかった、なんていう理由がある。
時間を作っては ぽちぽち と叩いてはいたものの、仕事の後だと疲れている上に、その作業に没頭して翌日の仕事に影響を与えてはいけないからと、作業の時間をセーブせざるを得なかったのだ。
それにしても・・・、日本人数人で話している内容を聞き起こしするだけでも結構大変なのに、さらに外国人が入って、場所によっては周囲の雑音があって、その音にインタビューの言葉が埋もれてしまう、なんてこともままあった。まぁ、とりあえずフレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨークの5本が完成したので、5日間に渡ってアップしていきたい。
前回の「音の仲間たち」同様に、話している人ごとにフォントの色を変えてみた。
基本的には、番組の進行役の西田珠美さんがこの色。
細野さんがこの色。
そして、細野さんと同行したFOEのメンバー、野中英紀さんがこの色だ。
その他の色は、アーティスト本人の言葉が聞き取れたときに使ったのだが、その数は決して多くない。
さて、それでは、27年前の細野さんの活動の記録、FM番組の記録を、可能な限り文字で再現してみた。時間と気持ちの余裕のある方は、覗いていって頂ければ幸いである。
で、ジェームス・ブラウンは、前回の「音の仲間たち」でもアップしているように、インタビュー以外の場面でも喋って、いや、怒鳴っていた(^^;。コンサートの前で気合を入れていたのか、それとももっと落ち着いた場所ではそれなりの対応がされたのか、その辺りは判断ができない。そして、その雰囲気を文字では表すことができない。それが残念なことではある。
こんばんは、西田珠美です。 サントリー サウンド・マーケット、今夜から5日間にわたってスタジオに細野晴臣さんをお迎えして、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨークをお送りいたします。こんばんは。こんばんは。
よろしくお願いします。
よろしく。
あの、細野さん、ニューヨークへいらしたとのことなんですけども、今回は何回目のニューヨークですか。
えーとね、3回ですね。目的はミュージシャンに会うことで、クリスマス・シーズンだったんで、多分ホリディで誰もいないんじゃないかと思ったんですけど、いました。あっははは。4,5人いましたけど。
例えばどんな方が。
ローリー・アンダーソン。ニューヨークっぽい人ではローリー・アンダーソンでしょ。それから、ビル・ラズウェルというミュージシャンとバンバータ、アフリカ・バンバータです。それから、ちょっとニューヨークっぽくないけど、ジェームス・ブラウン、それからドクター・ジョンという人達に会えたんで、良かったです。
あの、ニューヨークのイメージについては色んな人が色んな風に言うんですけれども、細野さんの印象ではニューヨークっていう街はどんな感じですか。
あのね、いつも行く度に「世界の果て」っていう感じがするのね、ぼくは。ところが、ニューヨークに住んでいる人は「世界の中心」だと思っているでしょ。そこでギャップがあるみたいで、いつも行く度に空港からハイウェイを通ってマンハッタンが見えてくると、なんか独特の気分になる。どういう気分かっていうと、例えて言うなら「ブレード・ランナー」みたいな、ああいう錆びた感じ、鉄の。それがなんかね、もの悲しいというか、すさんだというか・・・。
そうかもしれないですね。
さて、今夜はまず、ジェームス・ブラウンと会ったときのことを。ジェームス・ブラウンね。今回はニューヨークっぽいものっていうんですけど、たまたまジェームス・ブラウンが今度一緒にやることになったりして、なんか会うチャンスがあって、追いかけて行ったんですけど、ニューヨークから飛んで行って南部のすごく良い所なんですね。バトンルージュっていう、フランス名の地名が付いているところで、非常に豊かな土地に行って、そこのホテルが、確かコンサートやるときに控えていたんです。そこでぼく達も泊まって、会ったんです。
どんな方ですか。
そうですね、キングですね。王様。ホントに。取り巻きがわーっといまして、よく見るとあんまり関係ない人もいっぱいいて、本人はその中でちょっと孤独っぽいんだけどね。とにかく最初の雰囲気は、非常に貫禄がある、威圧感のある人でしたね。
その、ジェームス・ブラウンとの出会いの模様を、今夜はたっぷりとお届けしたいと思います。
面白いっスよ、これは。
フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク第一回目、今夜はジェームス・ブラウン編です。
ほとんど冗談のようなんですが、JBに今日会います。どうもよろしくお願いします。非常に、怖いんですね、ぼくは。何故かというと、凄い先生なんです。で、大スターですね、やっぱり。三波さんとか、日本でいえば演歌の大御所という、そういう感じがしますね。どうスか? じゃぁ、始めましょうか。じゃぁ、5分位で終わらせたいと、怖いんで・・・。
※ここから野中さんの通訳が入って、JBとのインタビューが始まる。しかし、私には英語のヒアリングの力がないため、野中さんもJBも何を言っているのか、おぼろげにしか分からない。と、そういうことで、今後ともヨロシク。まぁ、野中さんが、細野さんにとってあなたは先生だ、的なことを言ったら、JBが「グレイト」と言って、その後に「アリガト」と言ったのが印象的だったな。
この、物々しい雰囲気・・・。じゃ、今回のツアーはどういう規模なんですか? どこからどこまで・・・。あのー、なんか凄い強力な人ですけども、とにかく1年中コンサートやっていて、世界中でやっているって感じですね。行っていない国はない、と。とりあえず、ロシアと日本は最近行っていないけど、ロシアには行きたいと、そのようなことを。
例えばその、バンバータとやっているとか、非常にその間、活動がね、10年前と変わってきていると思うけど、最近の心境を聞かせて欲しい。
とりあえず、世界の平和のためにやったんだ、と。
実は今、ぼくの伝記を書いていると。自伝を書いていて、ライターとぼくと真剣に制作していて、それが出るのが楽しみだ。それは最高だ。レコードと同じくらい楽しみにしている。
ぼく達が、DJとグループで一緒にやることも日本で盛り上がっている。で、・・・・・・・・・
※この辺りが周囲の喧騒とクロストークが重なって、言葉がうまく聞き取れなかった。ただ、細野さんが「こんなに簡単に決まっちゃっていいんでしょうか」なんて言っていたな。
マネージャーの人はのんびりした人で・・・。
なんか怒鳴ってますが、これは日本で映画を作りたい、とマネージャーに主張してますね。マネージャーはその話を聞いていないですね。何というシチュエーションでしょうか、これは。これは大変だ、ホントに。何なんだこれは。私は一体どうしたら・・・。アイスクリーム好きかと言われて、はい好きです、言ったら・・・、来ますね。
前半終り。
ここから後半。
サントリー サウンド・マーケット、今夜は細野晴臣さんの、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク、ジェームス・ブラウン編をお届けしています。ダン・ハートマンとなんかやるかもしれない。
あー、ほんと。
リビング・イン・アメリカのやつで、やっぱり・・・。ダン・ハートマンも確かやってたんですよね、あの映画で、ロッキー4で。そういう意味で何かやりたいと。
やはり、スターらしい活動をして欲しいと、ぼくはこう思いますね。
そうですね、今までちょっとやっぱり、どっちかというと、はっきりこう言うと申し訳ないんですけど、一般的には落ち込んでいるんじゃないかという言い方をされていたんで、
本人は複雑だと思います。
かなり複雑なところでしょうけど、今回のロッキー4が相当大きなメジャーな動きですね。
あれはかなり、なんて言うんだろ。ちらっと見ましたけど、華やかでしたね。
非常にスター然としてね。
インド映画のような華やかさだった。
※野中さんがJBに、ロッキー4でカッコ良かった的なことを言ったら、アメリカの音楽だけじゃなくて、世界中の音楽のことを考えている。人間の世界だから。人類は皆きょ(うだい的な話をしたかったんだろうけど)、そのタイミングでJBの代名詞的なフレーズ、「セックス・マシーン」が飛び出してきた。
人間はセックスマシーンということですね、これは。結論ですね、これは。
シチュエーションがシチュエーションですよ。ここは南部の・・・、ディープ・サウス。スワブ(?)というか、非常に豊かな土地なんで、今までのニューヨークと全く違う雰囲気の中で・・・。
※と、ここで細野さんがJBにサインをねだっている。
それじゃ最後に、日本のファンにメッセージをもらって、引き上げたいと。ダンス、ダンサーが来る。それはすごい。それは見ものだと思います。
店と今、30分後にインタビューが始まるってんで、延びちゃった訳ですね。で、ぼく寝てないんで、部屋で寝ていたんですよ。突然起こされて「今始まるぞ」ってんで、「待っているんだから。まだか」とこう怒られそうなんで、慌てて来たんですよね。ドキドキしながら。そしたらもう頭の中真っ白で、突然こういう状態が始まっちゃったんで、ぼくは何がなんだか分からなくて、なに聞いていいか分からなくて、非常に慌てたんです。そんな感じで、インタビュー終っているんですけど、周りにいますね。怖ろしいですね。
ということで、「笑っていいとも」に出ないかな、この人。
ほとんどノリがすごいですもんね。
この場は一体、どういう風にしたらいいんでしょうね。
退場した方がいいんじゃないスか?
いつまでもいても困る(苦笑)。
いつまでもいると、いつまでもいますからね。
あーこれ。今カメラマンが、直筆のサイン入りのバックステージパスですね。これはすごいですね。これは世界で通用しますよ。どこのコンサートでもこれ持って、カメラ持って写したい。何言ってるのか分からない、自分達でもやっぱり。
何しろまだ、半分寝てんだけど、強制的に頭が起きちゃいました。一部分だけ。スピードですこの世は。この世はセックス・マシーンです。セックス・マシーン。あっははは、いけねっ。後ろにいるのに言っちゃったよ。
うひひひひひひ。
どんな顔してる? ダイジョブ?
大丈夫、大丈夫。
ダイジョブ。
ひえぇえぇえぇ(笑)。信じられない。
サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク。今夜はその第1回目、ジェームス・ブラウン編をお送りいたしました。
とっても素敵な方で、うっふふふ。訳分かんないんですよこれが。面白いです。
この方の出会いっていうのは、細野さんにとってはどんな感じでしたでしょうか。
台風に巻き込まれた感じで、クラクラしました。
でも、ホントにとっても楽しいお話でした。どうもありがとうございました。
はい、どうも。
今夜お送りしました曲は、ジェームス・ブラウンでセックス・マシーン、ジェームス・ブラウンとアフリカ・バンバータでユニティ、ジェームス・ブラウンでゼア・ワズ・ア・タイム、コールド・スウェット、パパズ・ガット・ア・ブランニューバッグ、リビング・イン・アメリカ、プリーズ・プリーズ・プリーズ、アイ・ガット・ユウ、ホット・パンツ、以上でした。さて、細野さんのニュー・プロジェクト「フォー(FOE)」と、そして、ジェームス・ブラウンとのジョイント・コンサートが決まったということなんですが・・・
そうなんです。
日にちは、2月4日火曜日が大阪城ホール、2月8日の土曜日が東京日本武道館ということですので、たくさんの方・・・
ぜひ、来てくだ・・・、今、練習中なんです。あっはははは。
じゃあ、練習の方も頑張って、当日期待しております。
サントリー サウンド・マーケット、明日の夜は、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク第2夜、ビル・ラズウェルにスポットを当ててお送りいたします。どうぞお楽しみに。ご案内は西田珠美、この番組はサントリーがお送りいたしました。
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