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2013年3月

2013.03.30

【Digital】不器用も個性 か!?【Archives】斉藤清六解剖学 なんなんなんだ!? / 斉藤清六

何故か我が家は、テレビの視聴が著しく制限されていた。私自身が強度の近視&乱視で、小学校入学してすぐにメガネをかけるようになったから、そのせいもあったかもしれない。でも、小学校入学以前からテレビの視聴の機会は、多分、他の人と比べると少なかったと思う。その代り、日中のほとんどの時間はテレビではなくラジオが、まぁ、選曲ダイヤルが回されることはほとんどなく、HBCラジオがずっと流れていた。そのせいもあるのだろうか、私が生まれる前の歌謡曲、演歌も知っている、曲名は分からないけどメロディが流れ出したら歌詞が思い出される、なんてことも まま あった。

制限されていたテレビの視聴も、夕方17:00位からアニメの再放送、それはトムとジェリーだったりルパン三世だったり機動戦士ガンダムだったり、巨人の星、もあったような気がする、だったりで、その後18:00からNHKにチャンネルが変わり、600こちら情報部を見て、チャンネルはそのままでプリンプリン物語、そしてローカルニュース、19:00のニュースと続いて終わる、なんてパターンが多かった。なので、大体テレビを見られても、遅くても21:00までにはスイッチが切られていた。

が、1980年代初頭に欽ちゃんブームがあって、月曜日21:00からフジテレビ系で欽ドン!良い子悪い子普通の子が、水曜日21:00からテレビ朝日系で欽ちゃんのどこまでやるの!?が、そして金曜日21:00からTBS系で欽ちゃんの週刊欽曜日が放送され、それらの番組に限っては、家族で見ることが「許された」。もっとも、父から「早く寝ろ」と頻繁に勧告があったが・・・。


79399e52そして、今回ネタにする「斉藤清六解剖学 なんなんなんだ!? / 斉藤清六」だが、彼は水曜日、欽ちゃんのどこまでやるの!? の出演者だった。私が知っている限り、かなり不器用な人、なんてイメージだった。が、先日ちょろっとアップした「中古レコード30枚一気買い」の際にレコードをディグっていたら、一際目を引き、そして場をわきまえずに爆笑してしまったのがこのレコードなのだ。

「げ、清六さんがレコードを出していたとは」、と驚き、家に帰ってそのレコードの中で最初に聴いたのがこのレコードだったのだが、その内容のハチャメチャさ、支離滅裂さ、そしてレコードと一緒に入っていた、何か、どこか勘違いしている感じのポスター(?)に絶句し、そして爆笑した。

内容的には清六さんのライブの模様(!)、清六さんと作曲家、宮川泰先生の掛け合い、それを繋げるルパン三世での重要なサブキャラ、次元大介の声の人、小林清志さんの大真面目なナレーション、なんて感じだ。

大体、最初からして酷いんだもの。
ファミコンソフト「ぎゅわんぶらあ自己中心派」のオープニングのような、単音の「未知との遭遇」のあのリフ、でも最後に音が外れているんだ。

それからおもむろに、小林清志さんのナレーションが入ってくる。


それは、まさしく未知との遭遇であった。我々が数億年という長い間に培ってきたこの地球感覚が、彼との遭遇によって、今まさに、脆くも崩れ去ろうとしているのだ。

こんにちは、斉藤清六です。


ここから「ツァラトゥストラはかく語りき」がBGMとして流れ始める。

斉藤清六、姓と言い、名前と言い、なんと平凡そのものであろう。しかし、この平凡さの裏側に潜む非凡な才能は計り知れない。

(若き日の小堺一機さんの声で)自分では自分のことを、なんとお思いですか?天才です。(会場が沸く)

彼の才能の一つに、同一の単語を重ねてひとつの言葉とした、いわゆる「畳み語」の見事な発音がある。例えば、その中の一つ、「なんなんだ」。

なんなんなんだ、なんなんなんだ、なんなんなんだ(エコー)。

どうしても、一言多くなる。
さらに、幾多の才能を秘めていると思われる彼の中に、音楽があった。

上に貼ったのは「ギンギラギンにさりげなく」の音源だが、レコードでは「ふられてBANZAI」である。

この、今までにない「新鮮な歌唱法」は、人々を戦慄させた。まさしく、プロもお手上げである。

詞は特に理解してやってます。

例えば、「勝手にシンドバット」の場合は、どういう理解をしている訳でしょう?

湘南を思い浮かべて、あの~、今何時、ということでしょう。

と、ここから「勝手にシンドバット」の歌詞の朗読が始まるが「騒ぎの腰付き」を「むね騒ぎの腰付き」と読み間違える始末。

そして、いざ「勝手にシンドバット」を歌えば、清六さんの歌だけがリズムを無視して全速力で走り出し、伴奏、コーラスが「今何時?」の所に来るまでおよそ15秒、待っていたりする。

今自分ではよく歌えたと?

「今何時」ってああいうところがノるんですよ。

お客さんはそうは思ってないみたい。途中でなんかもう、「今何時」を待ってたような体勢がありましたね。

いやあの~、いいんじゃないの?

しかし、30秒位伴奏しかなかったところがありました。

曲の作りでしょう。

何が彼を歌に走らせたのか? 彼は何故歌うのか? この素朴な疑問を解明すべく、彼の行動を追ってみた。

と、ここから宮川泰先生宅へ押し掛けて、半ば無理矢理歌のレッスンをしてもらうのだが・・・、

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2013.03.29

【Digital】旅の最後に・・・【Archives】昭和61(1986)年1月31日金曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(5)ローリー・アンダーソン編

んー、ローリー・アンダーソンの存在、の音楽について知ったのも、この放送があったからこそ、だったような気がする。いや、FM情報誌で彼女のことを知っていたかもしれないが、音楽を、彼女の活動を知ったのは、やっぱりこの放送によるものだったと思う。

3年後、高校3年の冬に、時給にして さんびゃくろくじゅう円 で定食屋のウェイターのアルバイトをしたのだが、それで稼いだカネを注ぎ込んで、某デパートの催事場でやっていた中古レコード市で、LP、ドーナツ盤含めて30枚を一気に買った。その名にローリー・アンダーソンのLPもあったのだが・・・、んー、なんか微妙に私の琴線を震わせるまでには至らなかったな。ちなみに、大いに私の琴線を震わせたのは、ヒカシューのLPだった(^^;。

でも、この放送で、ローリー・アンダーソンが理知的で、親日的で、ユーモアのセンスもある魅力的な女性だとは思った。ただ、その活動が私の理解の範疇からちょっとだけ外れているだけ、だと思う。

こんばんは、西田珠美です。 サントリー サウンド・マーケット、細野晴臣さんのニューヨーク紀行、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク。今夜が最終回です。昨夜のドクター・ジョンに続いて、今夜の細野さんの友達は、ローリー・アンダーソンです。細野さん、こんばんは。今夜もよろしくお願いします。

友達です。うふふふふ。

今回は、ローリーとは2度目、と聞いてますけど。

ええ、そうなんです。
最初に会ったのは東京で、ぼくがレコーディングしているときに彼女が見学しに来たんです。まるでその、工場見学みたいに(笑)。で、一言も喋んない。今回は逆にぼくがスタジオに。お互いに忙しい時に人が訪ねてくると、ぼくのときもどう対応していいか分からない。でも今度は、彼女はすごく高レベルな対応をしてくれて。

やはりスタジオに今回は。

ええ、そうなんです。スタジオに訪ねて行ったんです。

彼女はとってもパワフルな感じがするんですが、実際にお会いになってお話されてどういう方なんですか?

非常にしっかりした人だと思うのね。精神がしっかりしている、っていうんですか。まるでその、男勝りという。スタッフが全部女の人なんです。後でそれ、気が付いたんだけどね。みんなその・・・、男のような女の人(笑)っていう、一種独特の雰囲気でしたね。

では、お話の中でそういうスタジオの印象も出てくるかもしれませんね。
という訳で、今夜はフレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク、ローリー・アンダーソン編をお送りいたします。


今日はニューヨークの最後の日なんで、ローリー・アンダーソンがこぼれる(かな?)と不味いということで、スタッフ大慌てで段取りをしましたが、おかげでこちらはご飯もろくすっぽ食べれずに(笑)、人間として・・・、

真っ当な生活が送れないような状態に・・・。

真っ当な生活が送れませんね、いつも。まぁ、それはしようがないんで、一週間、バトンルージュに飛んだり、全く今まで女っ気がないところにいましたんで、やっと女性に会えるという。

前のぼくは、ローリー・アンダーソンがぼくのレコーディングスタジオに来たんですけど、それをちょっと覚えているかどうかまず聞きたいな、と。まぁ、あまり時間取らせたくないんですよ。何故かっていうと、彼女が新しいLPのミックスで、エディティングしている最中でスタジオが押し迫っているという。後がつかえてるらしくてね、そんな状態でぼくだったらホントにやっぱり断りますよ。ですから、ちょっと恐縮気味で行く訳ですね、腰を低くして、揉み手をしながら「どぉおほんとスイヤセン(昔の林家三平のマネ?)」という感じで行くんですけど、えー、インタビューアーってのは大変ですね。待ってるところです。




今現在やっているレコードについてちょっと聞きたいんだけど、

東京でやったコンサートを元にして作られた映画なんですけど、

あーホント。

別に色は付け加えて、今回はそれをデジタルでやっているんで非常に大変だと。コンサートとスタジオの中の状況のバランスを取るのが非常に難しい、と。
コンサートでかなり色んなベーシック・トラックをテープで使ったんですけど、言葉であるとか、サウンドであるとかのベーシック・トラックを使ったんですが、今回はそれを元にして、また新しい音楽を作っているというところですね。




あのコンサートはぼくも観に行って、東京にいるミュージシャンが非常に影響されて、中には涙を流していた人もいました。

一番最初に驚いたのは、とにかく東京の観客は非常に静かで

そうだね。

最初のコンサートとか2回目のコンサートは「あ、もうこれはダメだ」、誰も反応しないもんで、

YMOでもそう思ったよ。ふふっ。

それで3回目のコンサートになって、みんなが「実はあれ、凄く評判いいんだ」って言われても「ウソでしょ」って感じだったんですって。結局、それぞれの国の都市によってオーディエンスがすごく個性的で、例えばニューヨークの観客はすごくクイックだし、サンフランシスコはすごくうるさいし、シカゴのオーディエンスはやたら動き回って、でも東京のオーディエンスはとにかくすごく静かに聞いているから。

で、彼女の音楽ってのはかなりダイナミックレンジが広い訳ですね。すごくラウドな部分からすごくソフトな部分まであって、東京でやったのですごく新鮮だったのは、そういうダイナミクスがちゃんと聞けた、と。ちゃんと聞いてもらえてるって感じがして、結局、彼女にしてはすごく初めての体験だった、と。そういう意味で、コンサートで新しい体験をした、ということみたいですね。

それはそれは。



前半終り。

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2013.03.28

【Digital】細野さん、ワクワク!!【Archives】昭和61(1986)年1月30日木曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(4)ドクター・ジョン編

ドクター・ジョンの存在は、多分この放送で初めて知ったような気がする。
最初に貼り付けた「ジェット・セット」は、FM放送でカーステレオのラジオCMのBGMで使われていて、「気持ち良い音楽だ。なんて曲だろう?」と思っていたのだが、その曲がこの放送でこのタイトルを知ることができて、とても嬉しく思ったものだった。

でも15歳の私は、正直「ジェット・セット」以外の曲はあまり関心を持つことができなかった。でも・・・、細野さんの音楽を聴いていると、その根っこの一つにニューオリンズがある、ということが「感覚的に」に分かったのは、それから結構な時間が経ってからのことだった。



こんばんは、西田珠美です。
サントリー サウンド・マーケット、細野晴臣さんのニューヨーク紀行、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク。今夜はその4日目。昨夜のアフリカ・バンバータに続いて、今夜はドクター・ジョンにスポットを当ててお送りいたします。細野さん、今夜もどうぞよろしくお願いいたします。

はいはい。

今夜のドクター・ジョンなんですけれども、もう、細野さんが大好きなミュージシャンで。

そうなんですよ。ニューヨークと言っても彼はニューオリンズの人なんで、今回予定に入ってなかったんですけど、突然会っちゃったんですね。

突然会っちゃった? はぁ。

というのは、ロンスターカフェっていう非常にちっちゃなクラブで、ポスターが出てて、明日の夜やるから「じゃあ行こう」ということで、行っちゃったんです。そこで再会して、非常に気持ち良く会えた、なんて思ったんです。

彼のどんなところがとっても好きなんですか?

あのね、なんて言ったらいいかなぁ、非常に日本人に近い感性っていうかな、東洋っぽいっていうか・・・。
ニューオリンズってところは不思議なところで、非常に不思議な音楽とか、生活があって、なかなかアメリカの中では異色な場所でエキゾチックな感じですね。そういうところが非常に好きなんです。

分かり合えるものが・・・、

ありますね、うん。

という訳で、今夜はフレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク、ドクター・ジョン編をお送りします。どうぞお楽しみに。


すごいところだな、ここは。

ここは・・・、日本みたいだね。なんかこう、落書きだらけで、このエアコンがちょっとうるさいけど、我慢してもらいたいね。うっふっふ。狭いところなんですけど。

御大に悪いけど(笑)。

これから師匠であるところの、ドクター・ジョンに会いに行きます。ぼくはもう、ファンなんですよね、はい。




今日もすごい楽しかったんだけど、ニューヨークのね・・・、非常にニューオリンズとニューヨーク見てるとどこだか分かんなくなっちゃって、粋な、スマートなサウンドなんだけど、こういう音をドクター・ジョンは望んで、ニューヨークに来たのか?

ニューオリンズの中でやるときはリズム・セクションだけだったりとか、もっとでかいバンドやったりしてるんですけど、ニューヨークのミュージシャンってすごく雰囲気が良くてやりやすい、と。で、ニューヨークでやるときはあのメンバーでやっているんです。

んー、ああー。
ニューヨークに来てどれ位ですか?

5Years.

んんー。


※ここで、番組の最後の曲紹介で「ロニー・マロンでハニー・ハニー」と聞き取った曲が流れたのだが、それらしいキーワード、似た言葉などで検索しても、該当する音楽には辿り着けなかった。どなたか詳細、正しいアーティスト名、曲名をご存知の方がいらっしゃれば、コメント欄にでもボソッと書き込んで下されば幸い(人)オネガイ。

ニューヨークってのは、ニューオリンズがどの程度、本当にみんな好きなんだろう? ニューオリンズのファンは。

やっぱり、かなり多くの人がソウル・ミュージックというか、そういう音楽にすごく惹かれているのが分かる、と。ぼくの音楽なんかもその辺から、心の中から出てくるものです。

そう思うね。世界中どこ行っても、すごい楽しさっていうのが必ずあって、お客さんがどうしても、日本でも彼が来た時にノっちゃったけど、唯一今、楽しい音楽なんじゃないかと思います、ぼくは。

昨日はアラン・トゥーサンが同じ場所でやったんですけど、そのときちょっとメンバー達、何人かは違うんですけど、でも、同じバンドで2日続けて非常に違ったタイプの音楽を見るってのは非常に珍しいんだそうです、ニューヨークでも。でも、ぼくはできるだけ、アラン・トゥーサンがニューヨークに来ているときは、一緒にギグやるようにしているんですけども、彼にとってぼくのバンドを使うってことはすごく喜ばしいことで、ぼくも彼と一緒にやれるってことはすごく嬉しいです。

ニューヨークで・・・、じゃないや、ゴメンゴメン。
レコーディングでアラン・トゥーサンと一緒に今度はやんないんですか?

実は計画があって、もう1年位計画しているんですけど、まだ契約の問題が色々あって、まぁ、時間の問題だと思いますけど。是非やりたい、と。

新しい曲で、アラン・トゥーサンとのニューオリンズ本歌(?)を聞きたいな。



前半終り。


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2013.03.27

【Digital】細野さん、復活!【Archives】昭和61(1986)年1月29日水曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(3)アフリカ・バンバータ編

アフリカ・バンバータを知ったのは、さて、いつのことだったろう。多分、NHK-FM のクロスオーバー・イレブンで聞くともなしに聞いた「プラネット・ロック」に衝撃を受けたのが最初だと思う。なんで日本語で数を数えているんだ? と疑問を持ち、後にクラフトワークの「ヨーロッパ特急」の印象的なリフレインが使われていることを知り、またショックを受けた、そんなような記憶がある。

また、例によって例のごとくでFM情報誌に彼のインタビュー記事が載っていたことがあったのだが、写真の下のキャプションに「なかなか難しいことを言う」なんてことが書かれていた。記事には年齢が問われた彼の答えが「話したくないな。年齢を知ることで余計な印象を与えてしまう」的なことが書かれていたような・・・。

これで、彼が大変知的で、現場主義、なんて印象を持ったものだった。
その甲斐あってか、レンタルレコードでアフリカ・バンバータ・アンド・ソウル・ソニック・フォースのレコードを借り、カセットに録音して悦に入ったものだった。

その彼と、細野さんが会ってどんな話をするのかが楽しみだった。



こんばんは、西田珠美です。
サントリー サウンド・マーケット、細野晴臣さんのニューヨーク紀行、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク。今夜はその3日目。スタジオには今夜も細野さんにお出でいただいています。こんばんは。

こんばんは。

よろしくお願いします。

よろしく。

今夜は昨夜のビル・ラズウェルに続いて、アフリカ・バンバータとお会いになったときのお話なんですけれども、どこでお会いになったんですか?

えーと、バンバータとは、彼のレコード出してる「トミーボーイ・レーベル」という、小さなレコード会社です。非常に入口が汚くて、「大丈夫かな?」と思って入って行ったら、すごいきれいなところだった。

見た目と随分違うような感じ。

ええ、違います。

あのー、ちょっと彼は怖そうな感じもするんですが、どんな・・・。

それがね、ぼくも最初会うとき、ちょっと怖かったんですけど、あのー、ニューヨークで2回目だったんです。東京で1回会って、その時はちょっと怯えていたんですけど、全然これがまた違う人で、非常に女性的で、優しいお母さんみたいな(笑)タイプの人なの。

あー、それじゃ、ちょっとビックリしましたね。

ビックリしましたよ。うん、非常に優しい人でした。

今回は大変意気投合したということで・・・。

ええ、非常に音楽的に面白い話がいっぱいできたんですね。

はい、今夜も是非楽しみにしながらお届けしていきたいと思います。今夜はフレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク、アフリカ・バンバータ編です。


ここは、さっきレストランからすぐ、「トミーボーイ」の中に来ました。奇跡的に30分だけ遅れて、バンバータが来たと。私達はラッキーだそうです。相変わらず彼はおとなしくて、ジェントルマンで、東京で会った感じと全然同じなんで、安心しました。

さて、元気ですか? How do you doing?

OK. Hey you?

OK(笑)。ところであれから随分、日本で会って2ヵ月位かな? 今になって思うと、日本の印象はどうですか、2ヵ月経って。

なんか、とにかくすごい気に入っちゃって、とにかく「帰りたくて」しようがない。バンドのメンバーの奴らも毎日ぼくのケツひっ叩いて「何時日本に戻るんだ?」ってことで、日本に戻ったらYMOとレコード作るんだって盛り上がっているらしいですよ。

(笑)もうYMOは無いんですけどね(笑)。

もう、誰でも良いんだって、メンバーだったら。

いつでも「帰ってきて」ください(笑)。




昨日、ビルと会ってニューヨークのシーンのことを聞いたんですけど、その辺をちょっとバンバータにも聞いてみようと思うんですけど。じゃ、どうやって聞こうかな? ニューヨークは今面白いですか、という風に。

ヒップホップは死んでなんかいない、と。ヒップホップは今すごい若いヤツの間でまたすごい盛り上がっていて、俺らはマディソン・スクエア・ガーデンでやっていないだけの話で、レコード業界のヤツらから見たら「ヒップホップは死んだ」なんて言って、それを信じたいと思っているのかもしれないけれども、実はヒップホップはちっちゃいクラブとか若者の集まるクラブの中で、もうすごく盛り上がっている。

ほうほう、これは違う立場からの発言があって・・・

ブレイク・ダンスとエレクトリック・ブギみたいのは、もう死んじゃっている。

そうだね。

だから、ラップ・ミュージックみたいなのってのは、物凄くまだ生き生きとしていて・・・

そういう発言、ぼくはすごく好きですね。


前半終り。

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2013.03.26

【Digital】ある意味「スーパーマン」なんだろうけど・・・【Archives】昭和61(1986)年1月28日火曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(2)ビル・ラズウェル編

15歳の頃の私がビル・ラズウェルについて知っていたことは、坂本龍一教授、フリージャズトランぺッターの近藤等則さんと交友がある。そして、マテリアルというバンドを率いて、ドント・ルーズ・コントロールという、一種独特なノリの、私好みでもある曲を出していた、ということだけ。もちろんソースはFM情報誌から、だ。

でも、フロンティアの気持ちを持った音楽の仕事人、なんてイメージは、あった。そして、そんなビル・ラズウェルと細野さんが会って、どんな話をするんだろう、という興味もあった。しかし、細野さんはちょっとなんか拍子抜け、というか、落ち込んだ、なんて感じを受けたな。



こんばんは、西田珠美です。
サントリー サウンド・マーケット、スタジオに細野晴臣さんをお招きしてお送りしている、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク。今夜はその2日目。昨夜のジェームス・ブラウンに続いて、今夜はビル・ラズウェルにスポットを当ててお送りいたします。細野さん、今夜もよろしくお願いします。

どうも、よろしく。

あの、ビルとはどんな所でお会いになったんですか?

これがあの~、予期せぬ場所だったんですけど、コリアン・レストラン、っていうんですかね。しかも、営業してない店で、真っ暗な所で会ったんです。

全然、お客さんのいないような所で・・・、

そう、閉店した後みたいな。でも、そんなに遅くなかったんですけどね。

ビルっていうのはとっても忙しい方ですよね。

凄く忙しいみたい。ぼくも忙しいんですけど、またちょっと違う忙しさですね。なかなか面白いキャラクターです。

じゃ、今夜も面白いお話が期待できそうですね。

はい。

じゃ、最後までごゆっくりお楽しみください。
フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク、今夜はビル・ラズウェル編です。


えーとそれでは、ここにいらっしゃるのは、ビル・ラズウェルですね。それから、アントン・フィアーと、それから、アイーブさん、と、マネージャーの方と。実を言うとここは非常に変なところで、ニューヨークとは思えないんですけど、・・・音楽が聞こえてきますが、これはなんか、メチャクチャですよ、ここは。いつもここにいるみたいなんですけど、看板がハングルで書いてあって、誰も入ってこれないようなところで、真っ暗なところで、やってるんです。

これから彼らに何か聞いてみようと思うんですけど・・・。




実を言うと、2月4日に武道館でコンサート演るんですけど、これが初めてのフレンズ・オブ・アースの見せ所なんですが、そこに、何を隠そう、今ここにいるアントン・フィアーさんともう一人ここのアイーブさんが、セッションに加わってくれるという。で、彼らは、お聞きのようにメチャクチャ ラフ なんで、ちょっと心配です。アントンに、2月4日のことを・・・、なんて聞こうか。やる気あるの? ふっふっふっふっふっふ。

あの、凄くやる気あるって。

ホントに?
ということで、今カセットテープを渡したんですね。


※このタイミングで、番組の最後にあった曲紹介によれば、ラウンジ・ニス・アース(と聞こえた)でア・コルドレイブ・アート(と聞き取った)が流れるのだが、何をどうやってもその曲に辿り着けなかった。曲は、サックス主体のジャズっぽい曲だった。これを見ている方の中で、「この曲じゃね?」なんて思い当たる方がいれば、コメントにでも詳細を書き込んで教えていただければ幸い(人)オネガイ。

ところでビルに聞くけど、ニューヨークのヒップホップ・シーンは、今はちょっと活気がないようだけど、終わったのか?

あのー、すごい今、一緒にやっているミュージシャンだけでも100人以上いて、それぞれが全く違った文化的なバックグラウンドがあるし、カテゴライズすることができないような音楽の人達もいるし、で、ヒップホップと呼ばれているミュージシャンとは、今のところ、たまたま仕事していないんだけども、だからと言って、ストリート・ミュージックというものから離れているとは思っていないと。むしろ、流れから見ると、そういう意味では色んなことやってると。ストリート・ミュージックに供給している側面もあるんだけど、すごく色んなことが広範なカテゴリーから出てくる。


前半終り。

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2013.03.25

【Digital】「敵」VS「帝王」、勝負の行方は・・・【Archives】昭和61(1986)年1月27日月曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(1)ジェームス・ブラウン編

前回のアップ分からかなり時間が空いてしまった。
本当は細野さんとジェームス・ブラウンとの絡みの関係を、前回のアップ分と続けてアップしたかったのだが、まず聞き起こしが困難を極めたこと、そして「本業」でかなり肉体的に疲れてしまって、なかなかパソコンに向かってキーボードを叩くということができなかった、なんていう理由がある。

時間を作っては ぽちぽち と叩いてはいたものの、仕事の後だと疲れている上に、その作業に没頭して翌日の仕事に影響を与えてはいけないからと、作業の時間をセーブせざるを得なかったのだ。

それにしても・・・、日本人数人で話している内容を聞き起こしするだけでも結構大変なのに、さらに外国人が入って、場所によっては周囲の雑音があって、その音にインタビューの言葉が埋もれてしまう、なんてこともままあった。まぁ、とりあえずフレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨークの5本が完成したので、5日間に渡ってアップしていきたい。

前回の「音の仲間たち」同様に、話している人ごとにフォントの色を変えてみた。
基本的には、番組の進行役の西田珠美さんがこの色。
細野さんがこの色。
そして、細野さんと同行したFOEのメンバー、野中英紀さんがこの色だ。
その他の色は、アーティスト本人の言葉が聞き取れたときに使ったのだが、その数は決して多くない。


さて、それでは、27年前の細野さんの活動の記録、FM番組の記録を、可能な限り文字で再現してみた。時間と気持ちの余裕のある方は、覗いていって頂ければ幸いである。

で、ジェームス・ブラウンは、前回の「音の仲間たち」でもアップしているように、インタビュー以外の場面でも喋って、いや、怒鳴っていた(^^;。コンサートの前で気合を入れていたのか、それとももっと落ち着いた場所ではそれなりの対応がされたのか、その辺りは判断ができない。そして、その雰囲気を文字では表すことができない。それが残念なことではある。

こんばんは、西田珠美です。 サントリー サウンド・マーケット、今夜から5日間にわたってスタジオに細野晴臣さんをお迎えして、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨークをお送りいたします。こんばんは。

こんばんは。

よろしくお願いします。

よろしく。

あの、細野さん、ニューヨークへいらしたとのことなんですけども、今回は何回目のニューヨークですか。

えーとね、3回ですね。目的はミュージシャンに会うことで、クリスマス・シーズンだったんで、多分ホリディで誰もいないんじゃないかと思ったんですけど、いました。あっははは。4,5人いましたけど。

例えばどんな方が。

ローリー・アンダーソン。ニューヨークっぽい人ではローリー・アンダーソンでしょ。それから、ビル・ラズウェルというミュージシャンとバンバータ、アフリカ・バンバータです。それから、ちょっとニューヨークっぽくないけど、ジェームス・ブラウン、それからドクター・ジョンという人達に会えたんで、良かったです。

あの、ニューヨークのイメージについては色んな人が色んな風に言うんですけれども、細野さんの印象ではニューヨークっていう街はどんな感じですか。

あのね、いつも行く度に「世界の果て」っていう感じがするのね、ぼくは。ところが、ニューヨークに住んでいる人は「世界の中心」だと思っているでしょ。そこでギャップがあるみたいで、いつも行く度に空港からハイウェイを通ってマンハッタンが見えてくると、なんか独特の気分になる。どういう気分かっていうと、例えて言うなら「ブレード・ランナー」みたいな、ああいう錆びた感じ、鉄の。それがなんかね、もの悲しいというか、すさんだというか・・・。

そうかもしれないですね。
さて、今夜はまず、ジェームス・ブラウンと会ったときのことを。

ジェームス・ブラウンね。今回はニューヨークっぽいものっていうんですけど、たまたまジェームス・ブラウンが今度一緒にやることになったりして、なんか会うチャンスがあって、追いかけて行ったんですけど、ニューヨークから飛んで行って南部のすごく良い所なんですね。バトンルージュっていう、フランス名の地名が付いているところで、非常に豊かな土地に行って、そこのホテルが、確かコンサートやるときに控えていたんです。そこでぼく達も泊まって、会ったんです。

どんな方ですか。

そうですね、キングですね。王様。ホントに。取り巻きがわーっといまして、よく見るとあんまり関係ない人もいっぱいいて、本人はその中でちょっと孤独っぽいんだけどね。とにかく最初の雰囲気は、非常に貫禄がある、威圧感のある人でしたね。

その、ジェームス・ブラウンとの出会いの模様を、今夜はたっぷりとお届けしたいと思います。

面白いっスよ、これは。

フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク第一回目、今夜はジェームス・ブラウン編です。



ほとんど冗談のようなんですが、JBに今日会います。どうもよろしくお願いします。非常に、怖いんですね、ぼくは。何故かというと、凄い先生なんです。で、大スターですね、やっぱり。三波さんとか、日本でいえば演歌の大御所という、そういう感じがしますね。どうスか? じゃぁ、始めましょうか。じゃぁ、5分位で終わらせたいと、怖いんで・・・。

※ここから野中さんの通訳が入って、JBとのインタビューが始まる。しかし、私には英語のヒアリングの力がないため、野中さんもJBも何を言っているのか、おぼろげにしか分からない。と、そういうことで、今後ともヨロシク。まぁ、野中さんが、細野さんにとってあなたは先生だ、的なことを言ったら、JBが「グレイト」と言って、その後に「アリガト」と言ったのが印象的だったな。

この、物々しい雰囲気・・・。じゃ、今回のツアーはどういう規模なんですか? どこからどこまで・・・。

あのー、なんか凄い強力な人ですけども、とにかく1年中コンサートやっていて、世界中でやっているって感じですね。行っていない国はない、と。とりあえず、ロシアと日本は最近行っていないけど、ロシアには行きたいと、そのようなことを。

例えばその、バンバータとやっているとか、非常にその間、活動がね、10年前と変わってきていると思うけど、最近の心境を聞かせて欲しい。

とりあえず、世界の平和のためにやったんだ、と。
実は今、ぼくの伝記を書いていると。自伝を書いていて、ライターとぼくと真剣に制作していて、それが出るのが楽しみだ。

それは最高だ。レコードと同じくらい楽しみにしている。




ぼく達が、DJとグループで一緒にやることも日本で盛り上がっている。で、・・・・・・・・・

※この辺りが周囲の喧騒とクロストークが重なって、言葉がうまく聞き取れなかった。ただ、細野さんが「こんなに簡単に決まっちゃっていいんでしょうか」なんて言っていたな。




マネージャーの人はのんびりした人で・・・。
なんか怒鳴ってますが、これは日本で映画を作りたい、とマネージャーに主張してますね。マネージャーはその話を聞いていないですね。何というシチュエーションでしょうか、これは。これは大変だ、ホントに。何なんだこれは。私は一体どうしたら・・・。アイスクリーム好きかと言われて、はい好きです、言ったら・・・、来ますね。

前半終り。

続きを読む "【Digital】「敵」VS「帝王」、勝負の行方は・・・【Archives】昭和61(1986)年1月27日月曜日 FM北海道 22:00~ サントリー サウンド・マーケット、フレンズ・オブ・アース・イン・ニューヨーク(1)ジェームス・ブラウン編" »

2013.03.04

【Digital】地球の友は・・・【Archives】昭和61(1986)年1月5日日曜日 FM北海道 19:00~ レコパル 音の仲間たち~飯島真理の青春音楽館 ~1月ゲスト月間(1) FOE(フレンズ・オブ・アース)編~

昨日のエントリは細野晴臣さんに関するものだった。
それじゃぁ、てんで、ちょっとの間、細野さん、FOE関係で行けるところまで行ってみたいと思う。いや、カセットテープ整理棚の中身を整理していたら出てきたのだ、昭和61(1986)年1月(昭和60年の年末?)時点での細野さんの活動、プロモーションの記録が。

内容が今聴いてみても面白かったので、懲りずに書き起こしをやってみようと思う。

一応、フォントの色で人を区別してみた。
飯島真理さん。
細野晴臣さん。
野中英紀さん。
大竹伸朗さん。

レコパル 音の仲間たち、飯島真理の青春音楽館。
皆さん、明けましておめでとうございます。飯島真理です。ひとまず、今年もよろしくお願いしますね。え~お正月、皆さんは何をして過ごしましたか? 明日からお仕事が始まる人は今日が最後のお休み。お家でゆっくりという方、多いでしょうね。私もこのお正月は久しぶりに実家に戻ってゆっくりしました。元旦の日は何と、お雑煮なんて作っちゃったんですよ。

さて、レコパル 音の仲間たち 飯島真理の青春音楽館、1月はゲスト月間です。第一週目の今日は細野晴臣さんと細野さんのニューグループ、フレンズ・オブ・アースの皆さんがゲストです。細野さんとは2回ほどお会いしたことがあるんですけども、じっくりお話しするのは今日が初めてなんですよね。もう、何もかもお見通しって感じで、なかなか手強そうですけども、どうぞごゆっくりとお楽しみください。
レコパル 音の仲間たち、この番組は小学館の提供でお送りします。

改めまして、皆さんこんばんは。えー、今年初めてのゲストの方に来ていただいてます。フレンズ・オブ・アースの皆さんです。細野晴臣さん。はい。
こんばんは。こんばんは。

そして野中英紀さん。はいどうも。こんばんは。はいどうも(苦笑)。そして・・・、あ、そして、ぼくからちょっと紹介しますが、えー勝手にフレンズ・オブ・アースのゲストとして呼んじゃったんですけど、あの~、アーティストですね。絵を描いてくれてます大竹伸朗さんです。こんばんは。こんばんは。

えー、たくさんお話ししてくださいね、今日は皆さん。
なんかとっても皆さん、頭が良さそうで、あたし、頭悪いんで、スイマセン。

いや、みんなぼくら、頭悪いです(一同笑)。

ではまず一曲聴いてください。フレンズ・オブ・アース、ワールド・フェイマス・テクノポップ。

いやー、とっても気持ちイイですね。そうスか。ワールド・フェイマス・テクノポップでした。

さて、このフレンズ・オブ・アース、FOE、これ、どういう風に呼ばれると一番嬉しいですか?
えぇっと、まだ決まっていないんだよね。どうやって呼んだらいいの? 野中くん。
どゆ意味ですか? この名前ですか?FOEですか?はい。

フレンズ・オブ・アース。フォー。フォー。フォー。フォーって・・・。

バンド、っていうか、音楽作っているグループに関しては「フォー」という風に、ぼくらは呼んでますけどね、今のところ。
そうですか。またこれ「フォー」って、何か意味がありそうですね。
えー、実はあるんですねぇ、これが。あのー「敵」という意味ですね。
「敵」。うーん「フレンズ・オブ・アース」で・・・。
何故かその「フレンズ・オブ・アース」というのが、そうやって頭文字を取ると「敵」になってしまうというのが、非常にあの・・・。
なんか不思議ですけど、どうしてこういう風になったんですか?
偶然なんですけどね、あの~、3文字ってのが好きなのね、昔から。
はい。

例えばその、OMDとか、
ええ、
IBM!
うん、IBM(笑)、OTT、NEC、なんでも良いんですけど(笑)。
ありゃりゃりゃ(笑)。あはは。そうですか。
いけないか(笑)。ダメか(笑)。YMOもそうでした。

ええ、あの、ここには大竹さんを含めると3人いらっしゃるんですが、正式なメンバーってのはおふたり? 野中さんと細野さんと・・・
分かんないよね。
いや、これは異常に新陳代謝が早いグループというか集まりでして、ほとんど一ヶ月毎にメンツが、グルグルと入れ替わっているという。

ああ、そうですか。
他にもちょっとここに資料があるんですが、他にも協力なさっている方がいらっしゃるということで、ヨシヤさんっていう方は、グラフィック・デザインを・・・

そうです。プレス・キットを作ってもらっています、今。
秋山道男さんって方は?
これはスーパー・エディターですね。そうですね。スーパー・エディ・・・?エディター。エディター。エディターですね。
チェッカーズの仕掛け人と言われている(含笑)。

なぜ今、こういうFOEというものを結成したんでしょう、か?
んーと、難しい質問だな。答えてください。
退屈だから、という、ふふふふふふ。退屈だから。

それに尽きるんじゃないかな。ホントに。
何か、新しいことをやりたかった?
そうですね。あのー、一人でやってるとやっぱり、埒があかないんですよ。つまり、どこから始まってどこで終わるかっていうことがあまりないでしょ、ひとりだと。一生ダラダラ続いちゃいそうでしょ? そうじゃなくて、ひとつのアイディアがあったらチーム作って「わー」っとみんなでお祝いしちゃうってのが面白いんじゃないか、と思って。

あ いいですね、よく一人の世界に閉じこもってしまう方もいらっしゃるでしょう、巨匠の中でも。やっぱり、たくさんの人とやった方が面白い方ですか、細野さんは。
えーとね、ホントはメンドくさがり屋なんで、ここにいる大竹さんとかみんな、嫌々ながらね、来ちゃってるんでしょ、ここに。そんなことない?
んー、なんだか分からない。
分からないでしょ、はははははは。
訳分からない。分からない。

大竹さんはアルバムのジャケットを描かれる、ということで。
んー、そうですね。
大竹さんとは、結構そんなに古くないんですよ。新しいですよ。去年の5月にイタリアに行ったときに初めてぼくは、お目に掛かったんですよね。ぼくの方はかなり昔から、ぼくなんか高校生ぐらいから細野さんを
年が開いているんです。

皆さんはお若いんですか? 野中さんっておいくつなんですか?
26です。
大竹さんは?
ぼくは30です。
(含笑)細野さんは?
ぼくは、今度の7月で29です。

あははははは。あーそうですか。いや、皆さんお若くてホントに・・・。という訳でちょっと2曲目聴いてみていいでしょうか、この辺で。あ はい。

では、フレンズ・オブ・アース、リターン・オブ・ボディ・スナッチャーズ。怖いぞ。

FOE、リターン・オブ・ボディ・スナッチャーズでした。

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2013.03.03

【Digital】オモいカルチャーをオモチャーと言う【Archives】VIDEO GAME MUSIC / 細野晴臣

このタイトルで「懐かしい」なんて思った人は、アラフォー確定 な。

1983(昭和58)年、それまで色々なメーカーが色々な家庭用ビデオゲーム機を出していたが、任天堂のファミリーコンピュータが出現したことで、やがて任天堂の一人勝ち状態になった。理由として、値段の割に高性能であったこと、そして、任天堂以外のゲームメーカーの参入をも認めたことがあるように思う。

ゲームメーカーの参入のはしりは、記憶が正しければハドソンソフトで、ゲームはロードランナーナッツ&ミルクだった。

その後、様々なゲームメーカーが参入してきたが、個人的にはナムコが好きだった。というのも、小学生時代に母に買ってもらったトランジスタ・ラジオで、なかなか寝付けない時に偶然聞いてしまったのが、ナムコ提供の「ラジオはアメリカン」だったのだ。おもしろカセットのコーナーで爆笑の発作に襲われたことがきっかけで、聞かなくてはならないラジオ番組となっていったんだよね。

ちなみに、番組のオープニングテーマ曲は↓の山岸潤史さんの「More Corkscrew」。

番組オープニングっぽくなっているのが↓。

で、だ。
ファミリーコンピュータが世に出た当時、夕方にはテレビでアニメが再放送されていたんだな。当然、そんなアニメを見るであろう層にアピールするCMなんかも流れる訳だ。おもちゃラジコンのCMなんかもあったっけ。ニッコーのセミデラコンとか。小学時代のとある年のクリスマス。多分、父の仕事のボーナスってこともあったんだろう。私はニッコーのセミデラコンのデ・トマソ・パンテーラを、弟はメーカー失念のポルシェターボを買ってもらったんだ。でも、そこはやっぱりおもちゃのラジコン。私のも弟のも、プロポは前進がデフォ。停止できなかった。ボディに食わせる電池は、単三で6本だったかな。プロポには9Vの箱型電池を入れていたような気がする。だけど、まともに動いていた期間は極々短く、パンテーラもポルシェも、2年も経たないでゴミになってしまった。

っと、毎度のことながら、思いっきり脱線してしまった。夕方のアニメの再放送のCMまで戻って、と。

その時、ナムコがファミコンソフトを出すCMを見た。細野晴臣さんが出ていて、それで「タイトル」に付けたキャッチコピーを言うのだ。そのCMに使われたパックマンゼビウスギャラクシアンもあったように記憶しているのだが、はてさて。で、そんなCMが YouTube にあるってんだから、ああ驚いた。

CMのBGMは細野さんの「NON-STANDARD MIXTURE」。

それに触発されてかどうかは判断しかねるけど、ローカルのファミコンショップのCMで、同じく細野さんの「SFX」がBGMに使われていたりも(^^;。

まぁ、そんなナムコと細野さんとの関係で出来るべくして出来たのが「VIDEO GAME MUSIC」であり、後の「SUPER XEVIOUS」に続く訳だ。

お大尽な友人のヒデハルの部屋で、SUPER XEVIOUS を大音量で流して、ファミコンのゼビウスをするってのが、その当時のオヤクソクだったんだよなぁ。

01 XEVIOUS
02 BOSCONIAN
03 PAC-MAN
04 PHOZON
05 MAPPY
06 LIBBLE RABBLE
07 POLE POSITION
08 NEW RALLY-X
09 DIG DUG
10 GALAGA

11


細野さん、というか、YMOのファーストアルバムの最初の曲からして「COMPUTER GAME “Theme from the Circus”」だったもんなぁ。そして、やっぱり私は、コンピューターが絡む音色、音楽が好き、なんだよな。現在のように、コンピューターが使われているかどうかも疑わしいくらい自然な音楽り、コンピューター丸出しの音が好きなんだなぁ。それにしても細野さん、ゲーム内の音。ゼビウスで言えば、自機「ソルバルウ」の対地爆弾「ブラスター」の音や地上物の爆破の際の音の連発で、ゲーム的には絶対真似できないことをやって、その世界観を壊すことなく広げてくれた。それには全く凄いとしか言いようがない。

で、おピコりになりますか?


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2013.03.02

【Digital】音楽仕事人 その3 3/3【Archives】昭和60(1985)年7月26日金曜日NHK-FM 23:00~ クロスオーバー・イレブン ~アーサー・ベイカー特集(3)~

アーサー・ベイカー特集の3回目だ。特に記すべき思い出とか思い入れは、やっぱりアーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト(Artists United Against Apartheid)だな。直訳すると「アパルトヘイトに反対するアーティストたち」。中学時代、友人のトシハルが彼らのアルバム、その名も「サン・シティ」を買ったのだ。

彼の家に行ってそのレコードを聴いた。ただのダンス・ミュージック、ラップかと思っていたら、さに非ず。まず、ちょっと聴いただけで誰が吹いているのかが分かってしまう、トランペットの音が非常に印象的だった。まぁ、最初の印象はそんなところだ。

もっとも、その当時よくあったキャンペーンソングのチャリティー・アルバムかと思って、ちょっとばかり食傷気味でもあったのも事実としてあった。まず、1984年に「ドゥ・ゼイ・ノウ・イッツ・クリスマス(Do They Know It's Christmas?)」を作ったバンド・エイドなるプロジェクトがあった。その成功があって、二匹目のドジョウ「ウィ・アー・ザ・ワールド(We Are The World)」を作った USA フォー・アフリカが現れた。

他にも似たようなチャリティーがあったように思っていたんだけど、他に何かあったっけ?
まぁ、バンド・エイドが英国系のミュージシャンの集合体で、USA フォー・アフリカが米国系ミュージシャンの集合体。どちらも、アフリカを救おう、なんて感じだったんだけど、なんとなくその行為が嫌らしく感じたのも正直、ある。多分、私はその頃からヒネクレていたんだろう。

それらのチャリティーに触発されたのかどうかは判断できないけど、日本でも1985年6月にオール・トゥギャザー・ナウなんてイベントが行われた。そのFMでの生中継を嬉々としてエアチェックもしたんだけど、何でこんなことをやったのかと、腑に落ちないことも、まぁ、あった。

だけど、サン・シティは違った。トシハルの家でレコードを聴きながらライナーノートを読んだら「サン・シティなんかで演らない」となかなか攻撃的で、そういうサン・シティでやったミュージシャンの一人として、フランク・シナトラの名が記されていたように記憶している。そんな、抗議の、怒りの結集の音楽にビックリし、そして、同じアフリカでも南アフリカは酷いなぁ、なんて思い、そして、サン・シティが提示するギャラに目が眩んだミュージシャンを軽蔑した。

って、若いねぇ。さすがは田舎の中学生だねぇ。

21世紀になって10年以上経つけど、今でも他国の不条理に抗議、攻撃するような音楽ってあるのかな? アラブの春を取り上げてミュージシャンが行動したとして、そんな動きを知ったら、私はどう考えるだろう?

01 ダリル・ホール&ジョン・オーツ - ダンス・オン・ユア・ニーズ(エクステンディッド・ヴァージョン)
02 ノナ・ヘンドリックス - ザ・ヒート(パート2)
03 ロッカーズ・リヴェンジ - バトル・クライ
04 アーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト - サン・シティ
05 ブルース・スプリングスティーン - カバー・ミー(アンダー・カバー・ミックス)
06 プラネット・パトロール - ディンジャー・ゾーン
07 アフリカ・バンバータ&ソウルソニック・フォース - パーフェクト・ビート
08 アーティスツ・ユナイテッド・アゲインスト・アパルトヘイト - ザ・ストラグル・コンティニューズ



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2013.03.01

【Digital】音楽仕事人 その3 2/3【Archives】昭和60(1985)年7月25日木曜日NHK-FM 23:00~ クロスオーバー・イレブン ~アーサー・ベイカー特集(2)~

アーサー・ベイカー特集の2回目なんだけど、特に記すべき思い出とか思い入れのようなものはないなぁ。
ただ、リミックス・アーティストと思ってたけど、自分でも曲を発表していたことには、ちょっと驚いた、かな。だけどその曲名からして「ブレイカーズ・リヴェンジ(Breaker's Revenge)」、壊し屋の復讐(で合っているかな?)、と来たもんだ。曲自体も、どこかで聞いたようなフレーズの断片が至るところに散りばめられている。ひょっとしたら、曲を壊して再構築するようなリミックス職人が「自虐的」にそんなタイトルを付けたのか、なんてことも思っちゃうよ。

01 アーサー・ベイカー - ブレイカーズ・リヴェンジ
02 ノナ・ヘンドリックス - レヴォリューショナリィ・ダンス
03 フェイス・トゥ・フェイス - 恋のカウント・ダウン
04 ジェフ・ベック - ゲッツ・アス・オール・イン・ジ・エンド(ドラムス・イントロ・ヴァージョン)
05 ダイアナ・ロス - スウェプト・アウェイ
06 ティナB - ナッシング・ゴナ・カム・イージー
07 スタイリスティックス - ドント・チェンジ
08 ブルース・スプリングスティーン - ダンシング・イン・ザ・ダーク(ブラスター・ミックス)
09 プラネット・パトロール - プレイ・アット・ユア・オウン・リスク

それにしても、名前だけでも知っているような大御所がずらりと並んでいるねぇ。ノナ・ヘンドリックス以外は、いくら守備範囲外であっても知っているもんな。あぁ、フェイス・トゥ・フェイスとティナBも分からないや。でも、ノナ・ヘンドリックスは、ジミ・ヘンドリックスとなんか関係があるのか、なんて思ったけど、名前の綴りが Nona HendryxJimi Hendrix とでちょっとばかり違うから、無関係、なのかな?
特に関連はなさそうだな。

アタマでも書いたように、特に記するべきこともないので、YouTube 動画の貼り付けもナシよ。
うん、無駄に長くならないで済んだね。ふむ。


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