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2013.07.22

【Digital】真剣勝負【Archives】昭和61(1986)年12月6日土曜日 FM北海道 16:00~ Lo-D ライブ・コンサート ~近藤等則 IMA ~

私が近藤等則さんを知ったのは、さて、男性用化粧品のテレビCMだったか、FM情報誌だったか、それとも、エッセイストジャズピアニスト、山下洋輔さんのエッセイだったか・・・、とにかくその辺りはよく覚えていない。

この動画も、見覚えがあるような、ないような・・・。

ただ、これらの情報をひっくるめて当時の私(高校1年)が下した判断は、世界を相手にケンカを売っているトランぺッター、だった。その後もちょくちょくFM情報誌で取り上げられて、その記事を読むたびにその思いは強くなっていった。だって、日本の音楽シーンをレイプされてニコニコしている女、的なことが書かれていたんだもの。

だからエアチェックした。惜しむらくは、前々日に取り上げた二名敦子さん、前日に取り上げた爆風スランプと同様に、ハイポジションテープを使えば良かったのだが、そこはド田舎のびんぼう高校生。手持ちの最廉価ノーマルテープで録音したものだから、中距離受信FMのノイズと、テープ自体のヒスノイズが重なって、音が小さくなる部分では「しゃー」なんてノイズが耳に障るんだ。

でも、こういうスタジオライブの一発撮りならではの緊張感ってはそんなマイナス要素があっても許せてしまう。大体、レコードやCDだったらいつでも同じ音で聴くことができるけど、こういうのは二度と同じ音にはならないもの。

しかも、ドラムス、ベース、ギター(ベース)、キーボードという編成がタイトな演奏を繰り広げる中で、近藤さんのトランペットは、一種独特の浮遊感というか、不安定感があって、それがまた聴く者に緊張感を強いるんだ。まぁ、近藤さんがジャズ方面からの人、だからなのかもしれないけど。トランペットを吹いていないときも、掛け声というか、シャウトが入ってくるしね。

ただ惜しいのは、このライブ・コンサートで紹介された曲が必ずしも正しいものではなかったこと、かな。井上尭之さんが紹介してくれたのは以下の通りの4曲なのだが、最後の曲は紹介されなかった。


チャーリー
ヨコハマ
337

ヤミ


となると、このまま分からないままでいるのも気持が悪いので、使える手はすべて使って、シラミつぶし的に「これじゃない」「これも違う」とやった。その結果は、1曲目のチャーリーは「チェックポイント・チャーリー」で、2曲目のヨコハマって曲はディスコグラフィでも発見するに至らずで、5曲目は、多分、おそらく「Y・U」であろうということで自らを納得させた。

てな訳で、私が調べたセットリストは以下のようになる。


01 近藤等則IMA - Check point Charlie
02 近藤等則IMA - Yokohama
03 近藤等則IMA - 337
04 近藤等則IMA - Yami
05 近藤等則IMA - Y・U

タイトなベースと印象的なフレーズから、多分「Y・U」であろうと。

ただ、ライブを数多くこなすミュージシャンは、タイトルが同じでも全く違うようにアレンジすることもあるし、これが正しいのかどうかは、近藤等則さんに詳しい人や関係者に当たらないとホントかどうかは分からないんだけどね。


専門学校に入ってしばらくして、中古屋でCDを手に入れた。それは「HUMAN MARKET」で、それをCDラジカセにセットし、再生したとたんにブったまげた。それがこの曲「LAST LOST」だ。

能の地の底から響いてくるような唸り声と笛、鼓と、ロック(テクノも?)の要素が見事に調和していて、それはそれは見事に驚いたものだ。他にも、このCDを手に入れた時にやっていたテレビ番組で曲の一部がSEとして使われていたのが「TOKYO GIRL」だった(曲のド頭の「あわぁ!」って部分ね)し。YouTube でもニコニコ動画でも見つけられなかったので、この曲が聞きたい人は Amazon で探すか、ヤフオクで探すか、なんとかして私にコンタクトを取るかしてほしい。まぁ、最後の手段を選ぶ人はいないとは思うけど。


その後、嬉しいことに地元民放のSTVが札幌パークホテルで年越しライブをやる、なんてCMを打っていたんだ。で、そのライブの後半に近藤等則 IMA が演奏するという。前半はビッグバンドのスタンダード、なのかな、その時の私にとって退屈な時間が終わった後、座っていた椅子が片付けられて嫌でもオールスタンディングとなってしまった。そして、私が陣取った場所は、ステージ向かって右手のPAスピーカー近く。

年越しだからなのか、君が代を用いたDJプレイもありーの、天安門事件に抗議するーの、国境なんていらない(No More Borderline)なんてシュプレヒコールを上げたりと、大騒ぎしたものなんだけど、その代償として右耳がライブ難聴になり、1週間ほど右耳が聞こえなくなった。

それから1年半かな。近藤さんがアサヒ・スーパードライのCMキャラクターになって、新しいアルバムも出したからと、また札幌にやって来てくれることになった。そのおよそひと月前にとても凹むことがあったため、このライブ参戦が厄落としになれば、と思っていたんだけど、さすがはアサヒビールがバックについているだけはあった。「打ち上げをライブハウス2階のバックヤードカフェでやるから、飲みたいヤツはちょっと待っていろ」と近藤さんからのお達しがあり、その準備が整うまでに新しいアルバム「BRAIN WAR」を買い、アサヒビールの宣伝担当と思われる人からスーパードライの広告パネルを貰い、近藤さんにそれぞれにサインしてもらったんだ。これは私の宝だな。


それにしても・・・、私は2度、近藤等則 IMA のステージを見ているんだけど、どうしても近藤さんが「ステージの鬼」に見えて仕方なかった。ステージの照明のせいもあるんだろうけど、赤い照明に浮かび上がった汗だくの近藤さんの所作の全てに「鬼気」が宿っているように感じたんだ。酒井泰三さんかな? Яeckさんかな? は、若侍なんて感じを受けて、富樫さんは坊主。山木さんは千手観音、かな。ちなみに富樫さんは実際にお坊さんだったことを、バックヤードカフェで話し掛けて下さった時に伺って、大変驚いた覚えがあるな。

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コメント

はじめまして。

私も当時ラジオで、このときの演奏を聴いていました。司会の井上尭之さんがひとりで興奮していましたのをよく覚えています。笑

ちなみに2曲目の「Yokohama」と紹介されていた曲は、アルバム「337」に収録されている「眺め」という曲で、2バージョンあります。映画のBGMのために書いた曲なのでタイトルはこの時適当につけたのでしょうね。
5曲目はおっしゃるとおり「Y-U」で正解です。

もう30年前の演奏ですが、いま聴きなおしても、最高の演奏だと思います。

私も京都で何度かIMAのライブに行きましたが、
METAL POSITION(1985年)
コントン(1986年)
337(1987年)
HUMAN MARKET(1988年)
の頃が絶頂期だったと思いますね。どれも本当に個性的でした。

はじめまして、KENSO さま。
コメントありがとうございます。そして、レスポンスが遅れてしまいまして申し訳ございません。

まず初めに、曲名についての情報提供、どうもありがとうございました_(_^_)_。

同じ放送を聞いていた人とコンタクトが取れるというのは、ブログをやっていて嬉しいことの一つです。時空を超えて価値観を共有できる、とでも言うんでしょうか。

さて、私はこの放送を聞いていて、司会の井上尭之さんがちょっと辛そうな感じを受けました(^^;。守備範囲が違う人と何とかして話を盛り上げようとするも、近藤さんはじめ IMA の皆さんも演奏の方に集中していて、なかなか話の糸口が見つからない、なんて感じ、が近いでしょうか。


ブログの本文でも書いておりますが、私が近藤等則さんを知ったきっかけが何だったか、覚えていないんですよね。FM情報誌なのか、ジャズピアニストにしてエッセイストの山下洋輔さんの文章なのか、それとも、坂本龍一 → ビル・ラズウェル → 近藤等則、なんて人の繋がりなのか・・・。

そして、CDに関しては HUMAN MARKET とBRAIN WAR と、謎の this, that and other と、この3枚しか持っていないんです(^^;;;。この this, that and other は、ミュージシャンのアドリブの応酬というか、即興任せという感じなんです。ディスクを見たら・・・、WEST GERMANY(西ドイツ!) と。このCDが何で私の手元にあるのかもまた不思議なんです。


不思議ついでにもう一つ・・・。
愛聴しているラジオ局で、毛色が違うので本来なら流れる筈もない浅川マキさんの曲「暗い眼をした女優」が流れたんですが、マキさんの歌にまとわりつく様な、不安定感と浮遊感を併せ持つトランペットはもしや、と思って検索してみたら、やっぱり近藤さんだった、なんてことがあってビックリした記憶があります。


近藤等則さんに限らず、興味深い情報をお持ちでしたら、次の機会にでも教えてくださいね。どうもありがとうございました。

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