4月にホンダの N-ONE を試乗したからなのか、8月の末にホンダからダイレクトメールが届いていた。なんでも、アコードのハイブリッドを試乗したなら、徹底的に磨きにこだわった「磨き屋シンジケート プレミアムシューホーン」をプレゼントするという。
なかなか時間が取れなかったのだが、そのシューホーンに釣られて直近のホンダディーラーへ行ってみた。が、アコード・ハイブリッドの試乗車はウチにはないという。その代り、ちょっと離れたディーラーには試乗車があるが、どする。あ、シューホーンはこのキャンペーンが始まった途端にすぐになくなってしまったよ、とのこと。内心がっかりしながらも、とりあえず試乗するだけでもイイか、と紹介されたディーラーに向かう。
それにしても、空気がとても湿っていた。我がボログルマをアジトの共同車庫から引っ張り出した途端に、フロントガラスが白くなった。エアコンの冷媒が漏れたか、とも思ったが、何のことはない。白くなったのは外側だった。ワイパーレバーを動かして解決。しばらくしたらエンジンの熱で曇ることも無くなるだろう、と何ともなしに考えていたら、水滴がポツリポツリ・・・。
紹介されたディーラーに着いて、いざアコード・ハイブリッドと対面。第一印象は「デカい」だった。北米向けの物をこっちに持って来たら予想以上の反響で、契約しても年内に納車は無理だ、そうだ。
いざ試乗。
っつか、自分好みのドラポジを取るにはどうしたらイイんだ? 電動シートかよ。どのレバーだ? あ、これか。それらしいレバーをあれこれいじくっていたら、リクライニングの角度が変わったり、太もも下のサポートが上がったりと、ちょっと戸惑った。エンジン始動も今の流行り、なんだろう。キーが車内にあれば、エンジンスタートのボタンを押すだけで始動できる。でも、エンジンが回っても、その鼓動を感じることができなかった。何といっても静かすぎる。
走っているときもなかなか「走っている」という感覚が沸かなかった。CVTなんだろう、変速ショックもない。耳に入ってくるのは、いつの間にか豪雨になった雨音だけだった。ワイパーを間欠モードにしていたのだが、豪雨になった途端にワイパーが一生懸命働き始めた。そして、信号で止まればワイパーも間欠モードに戻る。ほほう、頭イイねぇ。
だけど、クルマがどんどん進化していったら、中に収まる人間はバカでもいいのか、なんてことも考えてしまう。デカい割には取り回しも楽だったし、インサイトやプリウスのように、ルームミラーの中を横切るラインもない。形も嫌いじゃない。ホントにちょっと大きい普通のクルマに電気自動車の要素を入れました、な感じだ。
そう言えば、以前面接に行ったカーナビ、カーオーディオなどの実証試験をする会社では、そういうワイパーの稼働状況を「前を走る他のクルマと共有」し、カーナビにもその情報が表示される、なんて言っていたっけ。
でも私は、クルマにそういうモノは要らないな。
車室内にエンジン音がもっと聞こえて欲しいし、タイヤが路面を掴んでいる感覚を味わいたい。そして、自分好みに手を入れることができる余地が欲しい。
アコード・ハイブリッドと比べたら、我がオンボログルマは、容赦なくエンジン音が車室内に入ってくるし、ある程度以上スピードを出したらカーオーディオのボリュームも上げないとろくに音楽も聞こえない。ブレーキを踏めば、タイヤが止まろうとする感覚が足に伝わってくる。雨が降ったら降ったで、ワイパーは自分で調節しなければいけない。ま、撥水コーティングしているんで、大抵間欠ワイパーで済むし、スピードを上げればワイパーも要らなくなる。
私のクルマは、シートは腰痛持ちにも楽なドイツ製に交換し、ハンドルも運転に楽な姿勢を取りたいがために、ディープコーンタイプのにした。足回りも、多分、社外品で一番安い組み合わせにして、ほんのちょっとだけ締めた。おかげで道路の凸凹も素直に拾ってくれる。今の私にとって、今乗っているこのオンボロが一番合っているんだろうな。
でも・・・、こんなにデカくてガソリン1リッターで30キロ走るの? なんか騙されているような気がしないでもないのは、やっぱり私が偏屈のへそ曲がりだから、なんだろうな。
で、アコードって元々こんなにデカいクルマだったっけ? そ言えば、シビックもデカくなっていたなぁ。小さ目なクルマが好きな人間にとって、これは嫌な流れだわ。その上、ペダルも3本生えていないと嫌だし。で、「ペダル3本」にこだわったら、一気に選択肢が狭まるんだよなぁ。だから、・・・あ、もう10年乗っているのか、このオンボロとはまだまだ長く付き合いたいね。
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