レコードプレーヤー入手
今月頭に「使えん」と題して、実家にあったレコードの「再生装置もどき」に文句をつけた。そして、自分でもなんだか良さげなレコードプレーヤーを探そうと思うに至った。
新品で探すなら、やっぱり名の通った音響メーカー製に限るだろ、と思ってピックアップしたのが、デノンの DP-200USB か、オーディオテクニカの AT-PL300USB というところか。デノンの方は、音楽データの保存先は USB メモリーに限られるが、プレーヤーに USB メモリをぶっ刺して、レコード再生、メモリーに録音と、それだけで完結できる。オーディオテクニカの方は、 USB ケーブルで直接パソコンと繋いで録音する。どっちが楽かと言われたら、デノンに軍配が上がる。ただ、最終的にはデノンでもオーディオテクニカでも、パソコンを起ち上げて、音源データを分割しないといけない。値段を価格.com で見てみれば、デノンは17,000円弱で、オーディオテクニカの方は15,000円弱。まぁ、大きな差ではない。
そして、どちらともレコードサイズを設定してスタートボタンを押せば、フルオートでレコードの再生ができる。ありがたいっちゃありがたいけど、30センチLP がしっかり乗るサイズは、ちょと置き場所に困る。使う度に箱から出して、というのもメンドくさい。かと言って、「使えん」でも上げた、レコードプレーヤーの機能だけを形にしたものは、作りがちゃちっぽく、なんでもないところで針飛びしそうな気がしないでもない。
という訳で、時間潰しのためにハードオフに行ってみたら、なんだか良さげなブツが並んでいた。して、その品は KENWOOD の P-110 だ。メーカーの希望小売価格は18,900円なれど、ヨドバシカメラだと3,900円だぁ? 捨て値だなぁ。ちなみに、ヤフオクでは、4,999円と10,890円と強気な値段で出品されている。そして、私が見たのは3,150円。
ビニールのラップでくるまれていたそれにはちゃんと取扱説明書もついていて、それだけで大切に使われていたことが窺い知れる。サイズは、ターンテーブルがドーナツ盤 EP がピッタリなサイズで、LP レコードを乗せると筐体の左と手前にレコードがはみ出してきてしまう。まぁ、それでも、3,150円だったらその品がハズレであってもそれほど懐は痛まない。
古かったり、高級だったりするレコードプレーヤーは出力される信号が小さいので、アンプの PHONO の端子にケーブルを繋げなくてはいけないんだけど、上記の3機種は PHONO イコライザーが付いていて、ふつーに赤白の入力端子に繋げば、ちゃんと音が出てくれる。
ハードオフでその品を見て品番をチェックし、インターネットでスペックを調べてたら、とりあえず、今の時点ではベストな選択だ、と思うに至った。でも、レコードプレーヤーだけ手に入れて、手持ちにレコードがないっていうのもバカな話なので、試聴用に久保田早紀の「異邦人」と、もう一枚 うぷぷぷぷ なドーナツ盤を手に入れた。
さて、じゃこのプレーヤーをアジトの MP3 録音ができるマイクロコンポにどう繋げようか。プレーヤーからは赤白のピンジャック(オス)が付いているケーブルが伸びているが、マイクロコンポの入力端子はステレオミニジャックしか受け付けてくれない。その上、以前にヤフオクで手に入れたカセットデッキからのケーブルが既にその入力端子に刺さっていると来たもんだ。
3秒で答えが出た。
アジトの片隅に転がっているピンジャック - ステレオミニジャック(オス)のオス同士を繋げるアダプターと、ミュージックプレーヤーを二人で同時に聞く(ってそんなシチュエーションあるのか?)為の、ステレオミニジャックを2系統に分けるケーブルを手に入れて、繋いだらオッケー。プレーヤーを置く場所も、マイクロコンポの上面にカセットデッキがあるのだが、それはただ再生できるだけだし、そこにカセットテープを突っ込んで MP3 ファイルを作ろうとしても、ぶつっぶつっとノイズが入るわ、USB メモリーを始め、コンポ自体がフリーズするわと使い物にならないから、マイクロコンポの上で決定。
それで久保田早紀を試聴してみると・・・、うむ、レコード自体に細かな傷があるせいで針音が耳に刺さるが、実家にあったレコードプレーヤーもどきと比べると音質も比べようもない。針を上げ下げするためのレバーがあったが、それが無くても別にふつーに再生できたし、レコードの最も内側の溝まで針が行ったら、ちゃんと針が元の位置に戻って来てくれて、レコードの回転も止まった。その動き方はちょっとばかり軽いというか、頼りない感じもしないでもないんだけど、まぁ、これで十分じゃね?
実家のプレーヤーもどきだと、やたらと高音がシャリシャリし過ぎて音が薄っぺらく感じたけど、これだとそういうことも感じない。
だけど、CD音源で持っていた「異邦人」とこの KENWOOD から抽出した MP3 の異邦人は、ちょっとばかり再生速度に差があった。レコードプレーヤーの方が少しばかり速いようだ。が、別段気になるほどでもないし、ホントに気になってしまうようだったら、それこそデノンやオーディオテクニカのプレーヤーの導入を考えても良いだろう。
それにしても、普段、MP3 だCDだと、ノイズがほとんどない音を聞いていると、レコードの針音や音の膨らみ方は、安くてもやっぱりレコードの方が何となく温かみを感じるんだよな。これは私が古い人間だから、だろうか?
PS
同じハードオフに、同じ3,150円でジャンクとしてナショナルの赤いポータブルレコードプレーヤーがあった。まぁ、ネタとしてそれを手に入れても良かった、かな?
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