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2014年1月

2014.01.31

レコードプレーヤー入手

今月頭に「使えん」と題して、実家にあったレコードの「再生装置もどき」に文句をつけた。そして、自分でもなんだか良さげなレコードプレーヤーを探そうと思うに至った。

新品で探すなら、やっぱり名の通った音響メーカー製に限るだろ、と思ってピックアップしたのが、デノンの DP-200USB か、オーディオテクニカの AT-PL300USB というところか。デノンの方は、音楽データの保存先は USB メモリーに限られるが、プレーヤーに USB メモリをぶっ刺して、レコード再生、メモリーに録音と、それだけで完結できる。オーディオテクニカの方は、 USB ケーブルで直接パソコンと繋いで録音する。どっちが楽かと言われたら、デノンに軍配が上がる。ただ、最終的にはデノンでもオーディオテクニカでも、パソコンを起ち上げて、音源データを分割しないといけない。値段を価格.com で見てみれば、デノンは17,000円弱で、オーディオテクニカの方は15,000円弱。まぁ、大きな差ではない。

そして、どちらともレコードサイズを設定してスタートボタンを押せば、フルオートでレコードの再生ができる。ありがたいっちゃありがたいけど、30センチLP がしっかり乗るサイズは、ちょと置き場所に困る。使う度に箱から出して、というのもメンドくさい。かと言って、「使えん」でも上げた、レコードプレーヤーの機能だけを形にしたものは、作りがちゃちっぽく、なんでもないところで針飛びしそうな気がしないでもない。

という訳で、時間潰しのためにハードオフに行ってみたら、なんだか良さげなブツが並んでいた。して、その品は KENWOOD の P-110 だ。メーカーの希望小売価格は18,900円なれど、ヨドバシカメラだと3,900円だぁ? 捨て値だなぁ。ちなみに、ヤフオクでは、4,999円と10,890円と強気な値段で出品されている。そして、私が見たのは3,150円。

ビニールのラップでくるまれていたそれにはちゃんと取扱説明書もついていて、それだけで大切に使われていたことが窺い知れる。サイズは、ターンテーブルがドーナツ盤 EP がピッタリなサイズで、LP レコードを乗せると筐体の左と手前にレコードがはみ出してきてしまう。まぁ、それでも、3,150円だったらその品がハズレであってもそれほど懐は痛まない。

古かったり、高級だったりするレコードプレーヤーは出力される信号が小さいので、アンプの PHONO の端子にケーブルを繋げなくてはいけないんだけど、上記の3機種は PHONO イコライザーが付いていて、ふつーに赤白の入力端子に繋げば、ちゃんと音が出てくれる。

ハードオフでその品を見て品番をチェックし、インターネットでスペックを調べてたら、とりあえず、今の時点ではベストな選択だ、と思うに至った。でも、レコードプレーヤーだけ手に入れて、手持ちにレコードがないっていうのもバカな話なので、試聴用に久保田早紀の「異邦人」と、もう一枚 うぷぷぷぷ なドーナツ盤を手に入れた。

さて、じゃこのプレーヤーをアジトの MP3 録音ができるマイクロコンポにどう繋げようか。プレーヤーからは赤白のピンジャック(オス)が付いているケーブルが伸びているが、マイクロコンポの入力端子はステレオミニジャックしか受け付けてくれない。その上、以前にヤフオクで手に入れたカセットデッキからのケーブルが既にその入力端子に刺さっていると来たもんだ。

3秒で答えが出た。
アジトの片隅に転がっているピンジャック - ステレオミニジャック(オス)のオス同士を繋げるアダプターと、ミュージックプレーヤーを二人で同時に聞く(ってそんなシチュエーションあるのか?)為の、ステレオミニジャックを2系統に分けるケーブルを手に入れて、繋いだらオッケー。プレーヤーを置く場所も、マイクロコンポの上面にカセットデッキがあるのだが、それはただ再生できるだけだし、そこにカセットテープを突っ込んで MP3 ファイルを作ろうとしても、ぶつっぶつっとノイズが入るわ、USB メモリーを始め、コンポ自体がフリーズするわと使い物にならないから、マイクロコンポの上で決定。

それで久保田早紀を試聴してみると・・・、うむ、レコード自体に細かな傷があるせいで針音が耳に刺さるが、実家にあったレコードプレーヤーもどきと比べると音質も比べようもない。針を上げ下げするためのレバーがあったが、それが無くても別にふつーに再生できたし、レコードの最も内側の溝まで針が行ったら、ちゃんと針が元の位置に戻って来てくれて、レコードの回転も止まった。その動き方はちょっとばかり軽いというか、頼りない感じもしないでもないんだけど、まぁ、これで十分じゃね?

実家のプレーヤーもどきだと、やたらと高音がシャリシャリし過ぎて音が薄っぺらく感じたけど、これだとそういうことも感じない。

だけど、CD音源で持っていた「異邦人」とこの KENWOOD から抽出した MP3 の異邦人は、ちょっとばかり再生速度に差があった。レコードプレーヤーの方が少しばかり速いようだ。が、別段気になるほどでもないし、ホントに気になってしまうようだったら、それこそデノンやオーディオテクニカのプレーヤーの導入を考えても良いだろう。

それにしても、普段、MP3 だCDだと、ノイズがほとんどない音を聞いていると、レコードの針音や音の膨らみ方は、安くてもやっぱりレコードの方が何となく温かみを感じるんだよな。これは私が古い人間だから、だろうか?


PS
同じハードオフに、同じ3,150円でジャンクとしてナショナルの赤いポータブルレコードプレーヤーがあった。まぁ、ネタとしてそれを手に入れても良かった、かな?

2014.01.27

解明できるのかな?

ノロウィルス感染(と思われる)による集団食中毒が巷を賑わせている。でも、その汚染源、汚染経路って分かるものなのかしら?

給食調理の業者に立ち入り検査


2014年1月26日(日)12時46分配信 共同通信

 ノロウイルスによる広島市の中学生らの集団食中毒で、市保健所は26日、営業禁止を命じた給食の調理施設「日米クック広島東部センター」(同市安芸区)に立ち入り検査した。

 保健所職員2人が、調理工程を確認し、汚染源や汚染経路を調査するなどした。

 保健所は、22日の給食の弁当が原因とみている。おかずをあえたり、詰め合わせたりする段階で汚染された可能性があるという。

 センターの従業員に体調不良を訴えた人はいないが、保健所は34検体の便を検査している。

医療関係でシゴトをしていたときに、(おそらく)ノロウィルスを拾ってしまってエライ目に遭ったことがある。最初の自覚症状は全身の倦怠感だった。出勤途中に宝くじを買いに行き、その時に風邪をひいたかのような全身のダルさを感じたのだ。ちなみに、出勤時間が午後でシゴト終りが深夜だった。そして、シゴトをしている時はある程度気も張っていたため、そのダルさも気にならなくなっていた。

シゴトを終えてアジトに戻ってきて、遅い夕食(ヒレカツだったな)を食べ、さて寝るかと布団に潜り込んでしばらく経ってから堪えられない猛烈な吐き気が襲ってきた。ちょっとの吐き気だったら無理矢理「飲み込んで」堪えるのだが、その猛烈な吐き気は、それこそ猛烈なスピードで胃から食道へ駆け上がってきて、一気に口にまで達した。

今まで経験したことがないような猛烈な吐き気だったので、これは只者ではないと個室に駆け込み便器のふたを開けて準備したところで口から「溢れだした」。食ったヒレカツが消化される途中だったのか、吐き出した液体がいやに黄色かったことを覚えている。そして、その後数回、吐いた。

だが、それは序章に過ぎなかった。

吐くだけ吐いたらもう楽になるだろうと思って横になったら、今度はやっぱり猛烈な腹痛と便意を感じて個室に駆け込む羽目になった。排泄物は、まぁ最初はそれなりに硬かったのだが、徐々に柔らかくなり、最後はホントに液状になった。これも、出すだけ出したら収まるだろうと思っていたのだが、すぐにまた強烈な便意を感じて個室に籠ることとなった。

もうその段階で出るものは完全に液状で、まるで噴水のように噴き出してくるようになっていた。そして、色らしい色はもう付いていなかったように記憶している。そして、布団と個室への往復の繰り返しで朝を迎えることとなった。

シゴトがシゴトだったので、扱っていた検体に付いていたウィルスなり、ウィルスを含んだ微細な乾燥した埃なりを吸い込んでしまったのだろう。さすがにこの状態ではシゴトにも行けない。大体、徒歩10分のところにある病院に行くのでさえ、相当な覚悟が必要だった。病院に行く道のちょうど中間ぐらいのところにコンビニでもあれば、そんな覚悟をしなくても済んだのだが、コンビニがあるのが病院の隣、なんだよね・・・。全然意味がない。

そして、病院の待合室にいるときにも数度個室に籠り、診察を終えて点滴を打っている最中も数度個室に籠り、調剤薬局でクスリが出てくるのを待っている間もまた個室に籠った。とにかく酷い状態だった。

で、ドクターが言うには「出せるだけ出せ」と「スポーツドリンクなどでの水分補給」ということで、処方してくれたクスリの中には下痢止めもあった筈なんだけど、それはあくまでも対症療法に過ぎず、「出すだけ出せ」とは全く正反対のクスリなので「状態が許すなら飲むな」なんてことも言われたっけ。

まぁ、結果的には数日で症状は治まったのだが、その・・・、ガスを開放する時も、括約筋と相談してから、ゆっくりと「バルブ」を開ける、なんて具合で、ホントに気持ち的にも常態に戻ったのは、2週間が過ぎてからだったような気がする。

して、ノロウィルスに対するクスリってないんだよね。予防法も、なんかあんまり積極的なものとも思えないしな。空気が乾燥するこの時期は、風邪やインフルエンザ予防のためにうがい、手洗いが推奨されるんだけど、ノロウィルスに対してもやることは全く同じ。ただ、ノロウィルスにはアルコールも石鹸も効き目がないため、うがいも手洗いも、結局はただ洗い流すに過ぎないんだな。だから個人的には、やらないよりもやった方がマシ、としか思っていない。あとは、人混みの中に入らないとか、その程度、かな。

体力や抵抗力がない人が感染すると、ノロウィルスによる猛烈な嘔吐&下痢攻撃は、ホントに体力が奪われる。命にもかかわる。でも、注意しろって言ってもできることは限られているし。結局、そういう状態になってしまった時には、病院に行くのはもちろんのことだけど、あとはゆっくり休む、しかないんじゃないかな。自宅で休むことで、他の人に伝染させてしまう危険性も下がるから。

2014.01.21

絶句・・・

いざ知るとなると、やっぱりショックは大きい。というのは、私が好きで聴き込んだ音楽の多くに、その方が関わってらしたから。それは四人囃子だったり、プラスティックスだったり、P-MODEL だったり。そして、その方は佐久間正英さんで、1月16日にスキルス性胃がんで亡くなられたそうだ。

音楽プロデューサー佐久間正英さん死去


Thumboricon20140120oric2033175entam 末期のスキルス性胃がんであることを公表していた音楽プロデューサーの佐久間正英さんが、16日午前2時27分に亡くなっていたことが20日、明らかになった。息子の音哉氏が、正英さんのツイッターを通じて発表した。61歳だった。

 音哉氏は「父は2013年4月にスキルス胃がんと診断され、音楽をまた作りたいという強い心で10ヶ月に渡る闘病生活を送ってまいりましたが、15日夜に容態が急変し、そのまま静かに息を引き取りました」と報告。葬儀は故人の意思に従い、近親者のみできょう密葬を執り行ったと伝えている。

 数多くのミュージシャンを手がけてきた佐久間さんは、闘病中もライブを行うなど、音楽と共に歩んできた。音哉氏は「父の快復を祈り待ち続けてくださったファンの皆様、父と共に音楽を作ってくださったミュージシャン、スタッフの皆様、父のことを愛してくださった全ての皆様に、本人に代わり心より感謝いたします。ありがとうございました」と関係者やファンに感謝し「とても強く、楽しく、かわいらしい父でした」と偲んでいる。

 佐久間さんは、伝説的ロックバンド・四人囃子のメンバーとして音楽活動をスタート。80年初頭には、海外でも高い評価を得た革新的なテクノポップバンド・PLASTICSのメンバーとしても活躍し、P-MODELのプロデュースを皮切りにBOΦWY、GLAY、JUDY AND MARY、エレファントカシマシ、黒夢、くるりら数々のロックバンドを手がけ、日本のロック・ポップス界に多大な影響を与えた。

多感な時期に憧れていた人が亡くなってしまうということは、一体どう書き表したらいいんだろう。悲しいとも違う。悔しいとも違う。何か、私を構成していたどこかの何かが抜け落ちた、とでも書けばいいのだろうか。残念、というのが一番近いかもしれないけど、一番遠いかもしれない。


その人に憧れを持った。だけど、時は、私が年を無駄に重ねるのと同じ早さで、憧れの人の時間も奪っていってしまう。例えば加藤和彦さん、例えば大瀧詠一さん、例えば Flower Travellin' Band のボーカルだったジョー山中さん、忌野清志郎さん、原田芳雄さんだってそうだ。戸川純さんの妹さん、戸川京子さんもそうだ。


今上げた方々にとって私はホントにゴミみたいな存在だろう。One of Them だろう。だけど、憧れた人はいつまでも私の憧れでいてほしいんだ。これは幼稚なワガママだということは十分承知している。だけど、そんな憧れの人に置き去りにされるのが、どうにも辛いんだ。本当に辛いんだ。

どうか、安らかにお休みください。良い音楽を聴けて幸せでした。

2014.01.19

これは「スーパー・リアリズム」なのか。それとも・・・

映画「レインマン」で、ダスティン・ホフマン演じる自閉症のレイモンドのモデルとなった人は、なんでもすぐに「覚えること」ができて、「覚えたこと」をそのまま引き出すことができたそうだ。映画の中でも、電話帳を読み、フードコート(レストラン?)で食事をするときに、ウェイトレスが付けていた名札から、彼女の家の電話番号を当てたり、落としてバラバラになった爪楊枝が何本だったかを瞬時に「数える」ことができた。

また、芦屋雁之助さんが演じた「『裸の大将』こと山下清」も、施設や、施設を脱走して辿り着いた先の光景を鮮明に記憶し、ちぎり絵でほぼ正確に描写することができた。

彼らは知的障害を持ちながら、ある部分だけに特化した才能を持つ、サヴァン症候群だったのではないか、と言われている。その中には、一度聞いたピアノ曲を完璧に再現することができる人もいるそうだ。

そういったようなことを、過去にテレビで見たり本で読んだりした。ただし彼らは、「再現」はできても、「創造」はできない、ということも見聞きした覚えがある。

でも、そういった能力を持つことは、私はちょっと羨ましく思う。多分、ない物ねだり、なんだろう。
とりあえず私は一応、健常者だと思う。自分自身でそう思っているだけで、他の人からしたら「どっかおかしいヤツ」なのかもしれない。そして、そんな私は表現者になりたい、と思っていたし、今でも「隙あらば」なんて考えている。だが、いかんせん、実行力、行動力に欠ける。最初の一歩を踏み出す勇気がない。で、結局、何もしない・・・。理解者がほしいと思う。背中を押してほしいと思う。だが、何を表現したいのか、そういう「核」すら、未だ持ち合わせていない。

そんな折に、こんなニュースを見つけた。

車輪の質感、線路の砂利…鉄オタも驚愕、埼玉のリアルすぎる「鉄道画家」


2014.1.18 18:00 [鉄道ファン]

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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「EF重連上越線」

 遠目に見ると写真と見間違えてしまいそうな機関車の車輪やピストンの質感。または線路の砂利の一粒一粒-。こんな鉄道画を描いて注目されている埼玉県日高市に住む福島尚(ひさし)さん(44)。驚くほどのリアルさにもかかわらず、一切、下書きをせず、記憶のままに描いていくのが最大の特徴だ。生まれつきの知的障害(自閉症)を持ちながら、その才能が今、開花している。(さいたま総局 安岡一成)

 日高市の住宅街にある福島さんの自宅。アトリエで絵筆を握り、黙々とキャンバスに向かう尚さんの姿があった。昼間は施設に通い、缶や古紙のリサイクルの作業に精を出し、戻ったら寝るまでアクリル画や水彩画を描いている。

 そのかたわらに座り、優しく見守る父の清さん(71)。母のキヨさん(70)もコーヒーとロールケーキをそっと差し入れ、柔らかなまなざしを向ける。幸せな家庭の温かな雰囲気の中で、清さんに話を聞いた。


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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「スリーナイン号」

 生まれてすぐのころは、驚くほど手がかからなかったが、成長の割に言葉が出てこなかった。「やりなさい」と言ったら「やりなさい」と言う。「ごはん食べて」と言うと「ごはん食べて」と言う。息子のこんな様子に悩み、児童相談所に駆け込んだ。

 職員と一緒に近所を散歩した。すると、走っている電車に駆け寄り、信号や踏切の前で動かなくなった。帰って絵を描かせたら、やはりそういったものばかり描く。「この子はゆっくりとした速度で成長しますよ」。職員はほほえんだ。

 小学校に進んでも行き交う電車を一日中眺めては、鉄道の風景画を描いてばかり。家族旅行で行った先でもローカル線の電車や線路、駅舎をスケッチしたり写真を撮っては喜んだ。中学卒業後は障害者施設に通い始めたが、鉄道画に没頭する生活が10代、20代と続いた。

 「先生から技法を教わったわけでもない。描き方は全部、自己流。画力も年相応のものだった」。清さんは当時をこう振り返る。


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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「残響」

 清さんは、尚さんの成長とともに、アトリエを毎日のぞくこともなくなっていたという。

 尚さんが30歳ごろのある日のこと。絵を描いている尚さんに久しぶりに話しかけ、その絵を見て跳び上がるほど驚いた。

 「ええっ、これが絵かよ。尚はこんな絵を描くのか!」

 列車が走る風景画は写真にしか見えなかった。絵の隅から隅まで、肉眼で見て「見えるはずのもの」が精密に描かれている。こんなふうに驚かされることが、この後も何度もあった。

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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「川越の鉄道」

 それまで作品は公開することはなかった。だが、地元の絵画教室の講師に話が伝わり「展覧会に出そうよ」と言われ、試しに出してみたら、入選した。平成16年には市の美術展で市長賞を受賞、同年、中央美術協会の展覧会では新人賞を受賞するに至った。


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 推察するしかないのだが、尚さんが絵を描くとき、いくつか決めごとがあるようだ。

 1つは下書きをしないこと。最初から黒の絵の具で輪郭を描いていく。レールや電線なども定規を使わず、線をまっすぐに延ばしていく。

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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「停旦切替信号機」

 2つ目は、できるだけ写真に頼らず、記憶している風景を再現すること。しかも清さんが驚いたように、細部から背景に至るまで限りなくリアルに、丁寧に、まるで実物と同じように。描くたびにリアルさは進化し、鉄道ファンも「ここまで詳細に描かれた鉄道画は見たことがない」と舌を巻くという。

 最後が、色彩もリアルにすること。何色も絵の具を混ぜて重ね塗りする。塗っては乾かしを繰り返し、立体感を出している。同時に温かみも加わっているようだ。


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 「絵を描くのは楽しいですか」と問いかけると、「頑張って描くのが楽しいんだ」「絵が好きだ」と返ってきた。「細かい表現は難しくないですか」には「難しくない」と涼しい顔。最後に「なぜ書き続けるのですか」と聞くと「楽しいから」と笑顔を浮かべた。

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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「動力車」

 こうした作品が今月10~14日、さいたま市で開かれた障害者アート企画展で展示されることを10日付産経新聞(東日本地域)の「きょうの人」で紹介した。主催した県の担当者によると、福島さんの作品を一目見ようと、例年を約600人上回り、過去最高の2000人超の来場者があったという。

 制作した作品数は100枚以上。展覧会での受賞も増え、県立近代美術館や東京都美術館などにも出品した。最近では地元の学校に飾られたり自治体が広報誌に使用したりすることも増えた。絵を売って生計を立てるという状態にはないというが、個人からも強い制作依頼があれば、応じることもある。


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 世間から注目されることは増えたが、清さんは決して平坦(へいたん)でなかったこれまでの道のりと、これからのことを思い、遠くに目をやった。

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障害を持つ福島尚さんが描いた鉄道画「動力車」

 障害を持つ子をなるだけ目立たないように育てようとする親は多い。そして、できるだけ健常者と同じ生き方をさせたいと願う。親として当然の思いだが、清さんもそんなひとりだった。

 清さんは、尚さんが中学生のころ、来る日も来る日も絵を描いてばかりの息子の姿にたまらない気持ちになった。「絵なんか、将来なんの役にも立たない」。衝動的に尚さんから絵筆を取り上げ、絵を全部焼き捨てた。すると、彼はじっとしていられなくなって大暴れし、部屋の壁や窓ガラスを壊しまくったという。

 「やはり、この子には絵しかないんだな」。清さんは、もはや負けたような気持ちでこう思い直した。「才能を見いだしたのは本人。私たち親には先見の明はなかったのだから…」。

 将来に向けても不安は多いという。尚さんは昔から医者いらずの健康体とはいえ、両親がいつまで支えられるかわからない。

 「でも将来が不安なのは健常者も同じだよね」と清さんはいう。そしてこう続けた。「ただ、この絵を喜んでくれる人がいる。この絵で立派に社会参加ができている。そこを維持できたらいいね」。


あらかじめ断わっておくが、私自身は「鉄オタ」ではない。住んでいた場所の近くに線路があったり、SL終焉の地に住んでいただけで、詳しい知識を持ち合わせている訳ではない。ただ、生活の横に線路があった、それだけだ。だから、知っているのも身近にある物の事だけに過ぎない。

そりゃ、中学時代はお大尽の友人の影響で、家に鉄道模型を走らせる金持ちになりたいとも思ったが、それにしても知っているのは北海道内の事だけで、仮に鉄道模型のジオラマを作ったとしても、やっぱり自分が記憶している光景を再現するだけになってしまうだろう。それは、夕張炭田からの長大運炭貨物列車だったり、冬場になると暖房が利き過ぎてクソ暑いキハ22だったり、とんがり頭のキハ183系だったりと、それくらいのもんだ。

より若かった頃は北海道ではほとんど見られない電気機関車や電車の形式も覚えたりもしたが、生活の近くに線路がなくなると、鉄道の知識を拾い集めるだけの気持ちも失った。


だが、この記事で紹介されている絵は物凄くリアルだ。記事の中にもあるように、写真だと言っても分からないくらいに精密だ。最初の画像は雪の中を重連で走るEF57、だろうか。様々な形をした貨車を繋げて走る貨物列車なんて今は存在しないんじゃないのか。コンテナならコンテナ、石油輸送だったらホントにタンク車だけで、レールのジョイントを通過するときの音もリズミカルだもんなー。でも、この画像からは、2軸だったりボギー台車だったりの混成編成で、色んな変拍子が聞こえてきそうだ。

2枚目の画像は「スリーナイン」と題があるけど、ボイラーの上に煙突から流線型のカバーが伸びていることからすると、C62じゃなくてD51(通称デゴイチ)なんじゃないか? それも初期型の。初期型のデゴイチで本線を走れる状態にあるのって存在していたかなぁ?
その左からやって来るのはEF81か? 奥に見えるディーゼル機関車はDD54か? こういう風景はどこで見たんだろう?

3枚目。蒸機が12系客車を引いているってことは、D51の489になるのかな?
4枚目。「川越の鉄道」とあるけど、このあたりになってくるとさっぱろ分からない。それにしても緻密だなぁ。画像を拡大すると、あ、上の高架にも電車が走っているではないか。もっと大きいサイズで見たいなぁ。

5枚目。「停旦切替信号機」は、鉄道車両だけではなく、鉄道システムにも興味があるのかなぁ、と感じた。本線が走っている横にも線路があるかな? じゃ、貨物駅だろうか? それにしても、電線、架線、レール、遠くに見える建物、空の色、とにかく凄い。

6枚目。腕木式信号機があるな。そして、電気機関車のスリットの横に、何やら大きな四角い「盆地」。これは横川‐軽井沢間の門番だったEF63、だろうか。

7枚目。これは何だろう。ライトの上にある四角い箱からすると、山口線仕様のC58だろうか。


これらの作品はほとんどが記憶によるものなんでしょ? その記憶は多分、福島尚さんの頭の中に、くっきりはっきりと、まるで「写真のよう」に記録されているんだろうなぁ。そして、それを引き出して絵として再現させる技術も凄い。その上、構図もしっかりしている。垂直がしっかり出ているように感じる。これはじっくりと実物を見てみたいものだ。

そして、この絵画が「再現」なのか、「創造」なのか、感じてみたい。

2014.01.17

探し物

現在は、昔聞いて歌詞だけをおぼろげに覚えているだけの曲でも、その少ない情報で探していた曲を見つけることができる。しかし、歌詞がないインストルメンタルだったり、歌詞が外国語だったりすると、検索するキーワードすら見つけられず、望む結果に辿り着けないことも少なくない。そういう場合は、その筋に詳しい人に教えていただくか、偶然というかすかな可能性に賭けてラジオを聞く位しか方法はなかった。

その例が ABBA の Dancing Queen だったり、The Commodores の Machine Gun だったりする。

Dancing Queen は高校時代、高橋幸宏さんが NHK-FM でやっていた「午後のサウンド」で RADICAL TV のカバーバージョンを聞き、それで、ABBA の Dancing Queen を聞いてから10年以上の時を経てやっと知ることができたのだった。RADICAL TV の Dancing Queen をも YouTube やニコニコ動画で探して貼り付けようと思ったのだが、これがまた見つからない。大体、RADICAL TV 自体もその言葉そのものではヒットしないし。RADICAL TV は、1985年に原田大三郎さんと庄野晴彦さんが組んだビデオ・パフォーマンス・ユニットで、「A.V KIDS」なるアルバムを出しているが、音楽的にはこれだけだったような気がする。RADICAL TV、A.V KIDS に関しては、こちらに詳しい解説があるが、デジタル感丸出しなサウンドは、YMO第4のメンバーと呼ばれた松武秀樹さんの Logic System のアルバムと比べると、やや硬質なイメージを感じたっけ。


The Commodores の Machine Gun は、某所に音源そのものをアップして、ダンス、ディスコミュージックに詳しい人に教えていただいた。「知っている人がいたら教えてほしい」と文字情報だけで何とか曲のニュアンスを伝えたものの「オープニングにギターのカッティングと、シンセ丸出しサウンドがういぃいぃいぃいぃと唸る、なんとなくサーフィンを連想させる曲」と書いたところで分かってくれる人はいなかった。

その他にも、Hot Blood の Soul Dracula も長年探していた曲になるのだが、これは友人が貸してくれたレコードの中にそのものがあった。

でも、そのレコードのB面、インストになるのかカラオケになるのか、確か Sans Dracula って曲で、ボーカルが入っていない分、別の魅力もあったり。YouTube で探してみたら、あらあったわ。

この Soul Dracula の二匹目のドジョウになるのか、Soul Frankenstein や、ソウル怪人20面相、なんて曲もあったりして、このあたりの訳の分からん怪奇ディスコソングを掘り下げていくのも面白いかな、なんて思ったりもしたんだけど、そうしたところで別にハコで皿を回す訳じゃないしなー。



っと。
またマクラばかり長くなってしまった。
いや、探しているのはアーティスト名も曲名も分からない曲なのだ。聞いたのは、社会人1年生の秋ぐらいだと思う。だから・・・、1991年かな。自分のクルマを手に入れて、「練習」と称して夜な夜な山に通っていたその帰り道に、FM北海道(現AIR-G')の深夜枠の番組で流れていた曲で、確かパーソナリティもそのアーティスト本人だったように思う。

眠くなりそうな甘ったるい とろん としたトークと、曲のパンチ力のギャップに驚いた記憶があるのだが、肝心のアーティスト名、曲名は分からずじまい。おぼろげな記憶を辿ってみると、パーソナリティ、アーティストは確か「ヨコヤマケイコ(?)」さんで、曲の中の「パララッ」という歌詞が強く印象に残っているのだが、手掛かりらしい手掛かりはそれだけなのだ。そして、その情報で検索してみても、それらしい情報に巡り合うことはできなかった。

ならばキーワードを「1991年」、「深夜」、「FM北海道」で検索してみると・・・、その人が担当していそうな番組は二つに絞り込まれる。一つは「スーパーFMマガジンのNORU SORU」でもう一つは「FM ROCK KIDS」だ。「スーパーFMマガジン」はFM東京(現 TOKYO FM)制作の系列局のネット番組で、「FM ROCK KIDS」は FM北海道の自社制作番組だ。それで、1991年秋に当てはまる人は・・・、「スーパーFMマガジン」では、馬渡松子さん、藤田朋子さん、浅香唯さん、といったところか。中山美奈子さん、かもしれないが、まずその人の素状が全く分からないし、FM北海道での放送は26時台のみだから、中山美奈子さんは外してもいいだろう。

じゃ、馬渡松子さん、藤田朋子さん、浅香唯さんの3人に絞られるが、眠くなりそうな甘ったるい とろん としたトークは・・・、この3人はなんか違う気がする。女性が一人で話していた記憶からすると、馬渡松子さんはどうも違うっぽい。「パンチ力のある歌」だったら馬渡さんもアリと言えばアリなんだろうけど、しっくりこないんだな。


ならば、「FM ROCK KIDS」で該当しそうな人はと言えば、SPARKS GO GORIOGEN、ムスタングA.K.A という感じだろうか。・・・・・・、(?_?)アレ? RIO って九州出身のバンドで、ボーカルはミケさんだったぞ。これは違う。明らかに違う。ミケさんの歌もパンチ力があって、高音が伸びて、表現力があってと、とにかく特徴的な声をしていた。少なくとも「FM ROCK KIDS」の RIO のリンクはこっちの方がいい。

だけど、ミケさんの声は、少なくとも眠くなりそうな甘ったるい とろん としたトークにはならないと思う。と、ここで力尽きてしまうのだ。そして「ヨコヤマケイコ」という名前はどこから来たのかも分からなくなってしまう。んー、お手上げだな。

もしこの辺鄙なブログを読んでいる方の中に情報をお持ちの方がいらっしゃったなら、こそっとコメントを頂ければ幸いです。

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2014.01.08

まだ違和感

新調したメガネをかけて3日。
最初の日に VHS 映画祭があって、「見えすぎちゃって困る」状態で参加者が持ち込んだビデオテープの鑑賞を楽しんだ。が、アジトに戻ってきてからは激しい頭痛に襲われ、痛み止めのロキソニンを飲んでから、「くもりガラス」状態の、それまで使っていたメガネにかけ直してディスプレイと向き合った。しかし、ロキソニンが少し効いてきたかな、と思った段階で気力が尽き、布団にもぐりこんだ。

そして月曜。朝目覚めてからすぐに新しいメガネをかけて行動したのだが、やっぱり、乱視の度数を少し矯正したレンズを通した世界は、それまで使っていたメガネと比べると、やっぱり多少歪んで見える。自分の足元を見ても、なかなか距離感が掴めない。平らな床が波打っているように見えるのだ

夕方。張っていた気が緩むのと同時に、やっぱり頭痛が襲ってきた。が、その痛みは昨日ほどではない。多少は体、脳が、この新しいメガネを通した世界の映像の処理に慣れてきたのだろう。

火曜は、多少頭が痛いかも、なレベルで、少しずつ体がこの新しいメガネに順応してきていると感じる。見たときに感じる距離感と、実際の距離の差もかなり近づいてきた。でも、やっぱりまだ完全にな順応しきれていないようだ。なんでもないところで躓いたり、バランスを崩したりと、まだ気が抜ける状態にはなっていない。

まぁ、歯の治療で被せ物をすると、その部分だけかみ合わせが悪く感じてしまうのだが、その違和感も気が付くと感じなくなっている。それと同様に、この新しいメガネももうちょっとで、ホントに「体の一部」になるのだろう。

うん。もうちょっとの我慢だな。

2014.01.07

見えすぎちゃって困るの

先月末、カネがある内にとメガネを新調しに行き、そのメガネが出来上がったから取りに来い、と留守番電話に伝言が吹き込まれていた。

大体、シゴトをしていて、最終盤に左目の視力が落ちたように感じていた。
スチームを使うことでのレンズのくもり、コーティングが剥がれて変に光が乱反射すること、それに伴い、レンズ自体の透明度の低下があった。

視力を図ると、そのメガネでの左目の視力が0.4だという。疲れる訳だ。そして新調するメガネのレンズと同じ検査用のメガネで周囲を見てみると、本当に目からウロコが落ちた気がした。見えるもの全てがシャープだし、何より明るい。

歩道を歩いていて、走っているクルマのナンバープレートを読み取ることもちょっと難しい、こともあったのだが、新調したメガネでは信号の向こう側で止まっているクルマのナンバーも簡単に読み取ることができる。また、遠くから近くへ視線をずらしたときに、ピントが合うのに若干時間が掛かっていたのだが、そんなことも感じなくなった。

嗚呼、見えるって素晴らしい、と思いながらも、まだ体が、脳がこの「見えすぎる状態」に慣れていないのか、それとも体調不良がまだ続いているのか、頭痛がする。いずれにしても、この頭痛もいずれ慣れるだろう。

さて、この「見えすぎる」メガネの前に使っていたメガネを作ったのはいつだったろうか? 保存してある家計簿のエクセルのデータを検索してみれば、2002年の12月、だと。安いメガネだったけど、それで11年使ったか。んー、ちょっと感慨深い、かな。でもなぁ、安いだけで、フィッティングの技術はほぼ皆無だったもんなぁ。小一時間も掛けていたら耳の後ろとか鼻当ての部分とかが痛くなったものな。

2014.01.06

第一回VHS映画祭

知人で、ある意味恩人のSさんの招待を受け、第一回VHS映画祭に参加してきた。

この映画祭は、かつてどこの家にもあった(であろう)VHS ビデオカセットを持ち込み、過去のテレビ番組だったりかつて商品として流通していたものをミニシアターの大きなスクリーンで見ながらダベって、ツッコミを入れたり、感心したりという趣旨のもので、私がかつて VHS カセットに録画したはイイが、生来の無精と整理下手が祟って、再生してみるまで何が録画されているか分からないものを再生してみるという、ある意味闇鍋的な恐ろしさ、面白さ、可能性を秘めているイベントだ(と思った)。

まぁ、ホントに何が録画してあるか分からないものを持ち込むのもちょっと怖いので、ある程度持っていきたいネタをピックアップしてそれが録画されているカセットを探してみたのだが、これがどうにも見つからない。その代り、「おお、このカセットにこんな物が録画されていたのか」と、我ながら改めて驚いてしまう、なんてこともあった。

そんな作業の中で発掘するに至った5本のカセットを持ち込んで、再生するネタは主催のSさんの判断に委ねようと思ったのだ。して、その5本のカセットの中身とは・・・。


1.1994年放送の、矢追純一UFOスペシャル、その他
2.宇宙人解剖フィルム
3.1993年夏、地元TV局の午後のワイド番組であった心霊特集
4.NHKのトップランナー、明和電機出演分、日本初のテルミニスト、竹内正実さん出演分、他
5.北海道未放送、クラフトワーク来日公演

個人的には、クラフトワークで行って欲しかったのだが、矢追純一UFOスペシャルが選ばれた。
内容が内容で、参加者の中に業界関係者もいらっしゃって、ナチスが開発して、タイガー戦車の砲塔とくっつけたUFOや、ヒトラーが南極で生きている、などというネタに激しくツッコミが入って、ま、これはこれでアタリだったかな、と。

他の方のネタにカルトQを録画したものがあって、その中でビートルズに関するネタに関しては、2問しか分からなかった。カバーした日本人アーティストで、イエロー・サブマリンを音頭調でカバーした(確か仕掛け人は大瀧詠一さんだと思った。ご冥福をお祈りいたします)金沢明子さん、アレンジが違う曲のイントロのクイズで、YMOのデイ・トリッパー、と、それだけだった。

また、完全アートなビデオ、繊細なコマ撮り人形アニメ作品、全国高等学校クイズ選手権に参加するも出オチになってしまった本人、関係者がマスターテープをダビングした某アーティストの路上ライブ映像などもあり、6時間ぎっちり楽しむことができた。

個人的には、やっぱり過去に放送されたテレビ番組を録画した物がツボで、今のご時世じゃまず創られないだろうなぁ、なんて思える番組にツッコミが入ったり、高校時代に見たくても見られなかった番組(の一部)、メリークリスマス・ショーで、山下洋輔さんのピアノ、今野多久郎さんのリズムに合わせて、桑田佳祐さんと忌野清志郎さん、泉谷しげるさん、古館伊知郎さんのセッションが見ることができたのは嬉しかった。

今考えると、このメリークリスマス・ショーは、出演者のギャラだけで相当な額のカネがかかったんじゃないか、と邪推してしまう。今同じようなことをやろうと思っても、制作会社、スポンサー、テレビ局がゴーサインを出すか、怪しいもんだ。ある意味、バブルな時代だからこその番組だった、のかもしれない。

それにつけても、色々な人、所に秘蔵されている VHS カセットは、見るだけでも楽しいし、楽しみを共有できるのも嬉しいし、そのビデオに対する見識を持っている人のトークを聞くだけでもためになるし、とにかく面白かった。

主催のSさんは、今回は実験。これからいろいろ試していきたい、イベントとしての体裁を整えたい、なんて仰っていた。微力、というか無力ながら、私にできることがあって時間的に都合がつけば、是非に手伝いたい、なんて思ったもの。

2014.01.05

激変

帰省のため、数日間札幌を離れた。とはいっても、実家がそんなに遠い場所にある訳ではない。

札幌から離れるときは、さほど雪も多くなかった。特に意識するようなこともなかった。しかし、実家を辞して札幌に戻ってくる途中から様相は一変した。

実家を後にして30分ほどは、道路の舗装路面も出ていたのだが、それがやがてタイヤが通るところだけが黒くなってきて、それから道路がホントに真っ白になった。また、それくらいの時から雪も降り始め、前走車とちょっと距離が開いたら、その前走車のテールライトが見えなくなった。私はその時点でリアフォグを点灯させた。が、まだ流れ的にはスムーズだった。

しかし、ただ白かった道路も降りしきる雪の多さにクルマの量が追い付かなくなり、踏み固められずにフカフカ状態となった。それから渋滞し始めた。まぁ、渋滞といっても流れが少し滞ったかな、なレベルで一応は走ることができた。

そしてしばらくすると、そのフカフカ状態のレベルが上がって、片側2車線道路で車線変更をしようにも、その時はちょっと覚悟が必要な状態になった。クルマの流れも滞りがちになり、やがて、完全に停止するようになった。その停止の原因は主に信号だったが、酷い道路状態で立ち往生している大型トラックが道の真ん中でハザードを焚いている、ということなどもあって、渋滞は一層酷くなった。

私はと言えば、数代前のクルマのテールライト、ウィンカーを読み、「この先に何かいるな」と思ったら、さっさと車線変更した。ちょっとの覚悟が必要な車線変更でも、徐行速度だったら全く問題ナシ。ちょっと走ると案の定、先述の立ち往生したトラックが、いた。

そのトラックをやり過ごすと一気に流れが良くなり、うりゃっと右足に力を込めた。とはいえ、出せても制限速度がいいところ。

札幌市内に近付くにつれて、フカフカだった道路は踏み固められて今度は洗濯板状態になって、フカフカ道路とは別の意味で、車線変更にちょっとの覚悟が必要だった。そして、やっと私の庭的な道に入ると、札幌を脱出するときは、路肩に「山脈」なんてほとんどなかった、あるいは、意識しなかったのだが、左右の路肩には延々と連なる「山脈」が出現しており、生活道路の対面通行の道も右折車がいたらその後ろは完全にストップしてしまうくらいに道幅が狭くなった。

私はといえば、山脈ができて、そこに可能な限りクルマを寄せても、裾にタイヤを乗り上げて車体を傾けることで右折車をやり過ごすことができて、ほぼ問題ナシ。やっぱり旧規格の軽自動車だとこういうシチュエーションは楽。

そんなこんなでアジト着。夏場だったら1時間半で走れるところを、大体2時間15分で走れたのは、渋滞があったとしても、まぁ良いペースだったんじゃないか、と。

ただ、フカフカ路面でちょっとの覚悟でちょっと強引に車線変更をしたせいか、☆型のホイールの凹んでいる部分は雪が詰まり、ちょっとしたエアロホイールと化していた。


もしこれで、実家を出る時間が陽が落ちる前にしたとしても、逆に酷い渋滞にハマってもっと時間を食っていたように思う。まぁ、イイ判断だったんじゃないか、と。

それにしても、経った数日札幌を離れていただけでこれほど見る景色が変わってしまうと、過去に何回も同じようなことを経験していても、やっぱり浦島太郎気分になってしまう。この状態でもし、前を走るクルマが北海道外ナンバーだったら、正直、そのクルマには近寄りたくない。もっとも、激しく降る雪の中を走ると、ナンバープレートの判読もできなくなってしまうんだけど。その場合は、そのクルマが醸し出す「オーラ」で判断する。

それにしても、ガソリンが高いなぁ。これでもっとガソリンが安かったら、雪練と称して秘密のコースを吹っ飛ばすんだけどな。

2014.01.04

使えん

帰省中である。
ただぼーっと過ごすのも芸がないので、親の代からのアナログレコードライブラリーのデジタル化をしようかと思い立った。

Dsc_00111以前は Kenwood の巨大なミニコンポ(カセットデッキ使用不能。サラウンドプロセッサー不動)があって、アンプの背面から赤白のピンジャック‐ステレオミニジャックのケーブルをノートパソコンと接続し、録音した後に MP3 化したのだが、その Kenwood がほぼ不動だからと知らぬ間に処分され、その代り、ホームセンターで(多分)1万円弱で売られている AucSale の Dioconnect DR-260 なる、SDカード、USBメモリ、CD、レコード、ラジオが聞ける小さな再生装置が、Kenwood が鎮座していた場所に置かれていた。

レコードがSDカード、USBメモリに MP3 で録音できるとあって、いざレア音源作成と興奮したのだが、すぐにその興奮は冷めてしまった というのも、パッと見てきれいな盤面のドーナツ盤をターンテーブルに乗せて針を置いたら、何でもないところで針飛びしやがった。物は試しと針の上に10円硬貨の乗せてみても、やっぱり何でもないところで針飛びしやがる。

これで萎えてしまった。
大体、針が思った以上に軽く感じ、レコード盤に掘られた溝の振動が針やアームをも振動させているように感じた。これじゃ、ビートの効いたロックをかけようものなら、すぐに針飛びしそうだと思い、実際に試してみたらやっぱり・・・。

それからはもう、嫌なところしか目に入らなくなってしまう。
背面に「レコード自動停止スイッチ」なるものがあるのだが、このスイッチをONにしておくと、レコード片面の最後の曲がまだ終わっていないところで勝手にターンテーブルが停止してしまう始末。っつか、こんなもんいらねー。

ならば、そのスイッチをOFFにしたら、ソースのセレクターをレコードにした途端にターンテーブルが回りだす。それならそれで納得もしよう。が、レコードの最も内側の溝に針が到達すると、音声が記録されている溝の密集部分まで弾かれて戻ってしまう。なんか、この針もアームも軽すぎはしないか?

レコードプレーヤーに贅沢を要求すれば、再生ボタンをぽちっと押すだけで針がレコードの端(17センチと30センチ、だろうな)を自動的に認識し、最も内側の溝に到達したら自動的に針が持ち上がって所定の位置まで戻る、なんて具合だけど、要求すればするほどコストがかかるのは目に見えている。

ならば、針は自分で下すから、最も内側の溝まで行ったら所定の位置まで戻ってほしい。
これも贅沢ならば、もうちょっと針の圧力、重さを増やして、ちょっとやそっとでは針飛びしない、最も内側の溝に到達しても、溝が密集しているところまで弾かれないでそのまま回り続けてもらってもいい。手動で針を戻したらそれに連動してターンテーブルの回転が止まれば御の字、と、そんなレベルでもいい。

大体、Kenwood がウチに来るまで、レコードを聴く手段は電蓄(電気蓄音機)に限られた。モノラルで、外部出力端子、イヤホンジャックからラジカセなどに繋いでレコードを録音してもモノラルはモノラルで、レコードをステレオで聴くのが悲願でもあった。でもその電蓄は、針を持ち上げないとターンテーブルは回転しないし、最も内側の溝に到達しても、針が弾かれることはなかった。そこから針を持ち上げて所定の位置に戻したら、ターンテーブルの回転も止まった。

そんな電蓄と今実家にあるレコードの再生装置を比較すると、ステレオかどうかを除けば、機能的には電蓄の方が上のような気もする。

ちなみに、パソコンショップ系列の上海問屋では、レコードプレーヤーにとって必要最小限の機能、形をしたものが4000円弱で売られているのだが、これはどうなんだろ? ホントに手に入れようと思ったときにまた、コストと音のバランスなどの比較検討しようかと思う。まぁ、名の通った音響メーカーの品の方が、色々な面でバランスが良いとは思うけど。


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2014.01.03

あれー、おかしいなー

無造作にわがスマホにブチ込んだ楽曲をランダム再生し、ぼーっとしていたのだが、その曲データをツイートできるアプリを入れていたことを思い出した。ので、ツイートしようとしてみたら・・・、エラーが表示されてできない。

エラーのコードを確かめて検索してみたら、その他>カレンダー>同期をリセット、という文言が並ぶサイトに行きついた。しかし、その通りにしようと思っても、まず
「その他」がどこにあるのかを見つけることができなかった。

ならば、件のアプリを削除し再インストールしてみたのだが、状況は変わらない。しばらくこのアプリも使っていなかったから、その間にツイッターの方で何かが変わったのかな? 同様な機能を持つアプリをインストールしてもいいのだが、なんかそこまでして「NowPlaying」を呟いてもなー。

さて、どうしたものか。
我がスマホは頻繁に、内部メモリが足りない、要らないメールは削除しろ、と言ってくるちょっと困ったちゃん。件のアプリを削除しても、さほど空き容量が増えるとも思えない。しかし、これからも件のアプリを入れておいたとしても、またいつ起動させるか分かったもんじゃない。まぁ、しばらく様子を見て、その間に件のアプリを起動することがあるかどうかを見定めてから、さっくり削除、と行こうか。

それにしても、今使っているスマホの前に使っていたケータイでは、ある程度メールが溜まったら、古いメールから順々に消えていった。が、このスマホは、自らメールを選んで削除しなければならないというのが、ちょとメンドくさい。試しに検索してみたら、ああ、やっぱりあるんだなぁ、通話記録だのネット接続の記録だのメールだのを自動的に削除してくれるアプリが。

楽曲名をツイートするアプリを削除したら、今度はこの自動削除アプリをインストールしようか。いつも届くメールが届かない、と思って新着メールの確認をしてみたら、10通ほどドカッと落ちてきたこともあったし。ま、もうちょっと考えよう。


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2014.01.02

へたれオカルティストによる、音楽に取り上げられるエイリアンの関係の一考察

このようなろくでもないことを考えたきっかけは、まず四人囃子の「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」を聴いたことによる。曲自体は高校時代にFMで聴いて知っていた。そして、専門学校時代に手に入れた四人囃子のファーストアルバム「一触即発」が、普通の12センチCDの「一触即発」と8センチのシングルCD「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」の2枚組で、改めて聴いてみると、まぁカッコ良く感じたのと同時に、「なんじゃこりゃ?」と思ったものだった。

「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」に関しては後述するとして、その他にUFOや宇宙人に関する曲がないものかと手持ちの音源を漁ってみたら、数は少ないものの、見つけることができた。

Img_70370_9732027_0ある程度以上の年齢の人だったら誰でも知っているテッパンな曲は、ピンク・レディーのUFOだと思う。しかし、歌詞を見る限りはUFOのことを歌っているのではなく、思っていることを知ることができる不思議な男(宇宙人? 超能力者?)のことを歌っているように思えてしまう。



1191255121その他には、んー、時代の流れに乗ってしまえとばかりに、勢いだけでリリースしたかのようなマキ上田の「あいつはインベーダー」なんて珍曲があった。この音源は過去に有線放送をアジトに引いていた時に、ビデオデッキの3倍モードで録音したテクノ歌謡特集の中にあった。多分これは、テクノポップとスペースインベーダーの流行に上手いこと乗ろうとしてコケた曲のような気がしてならない。歌詞そのものを掲載しているサイトは見つからなかったが、要約しているサイトなら見つけることができた。それがここで、レコードジャケットの画像も載っている。そして、驚いたことに YouTube で曲そのものを発見することができた。

それにしても、子供の声と電子処理されたかのような低音の絡み具合が何とも言えない。負けるのが悔しいと歌っているのは、やっぱりプロレスラーだったからだろうか?

有線放送のテクノ歌謡特集の中にはもう一曲、UFO、エイリアン関係の曲が、あった。
それが大和田りつ子の「宇宙人のテレパシー」だ。この人は何者かとネットの海を漁ってみたら、あっさりヒット。その昔はNHKの歌のおねえさんだったそうな。という訳で、 歌詞も簡単に見つけることができた。ならば YouTube も、と思ったら案の定・・・。

友好的な宇宙人ならいいけど、これがマキ上田が歌うようなインベーダー、侵略者だったらどうするんだろう? 精神感応が可能だとしたら、マインドコントロールで地球人同士で争わせて、絶滅、あるいは地球環境を侵略者にとって住みよいものに変えてしまうという、どこかのアニメの設定みたいなことにもならないだろうか、と要らぬ心配をしてしまったり・・・。

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2014.01.01

電賀状

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平成26年元旦


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