ランタボや ああランタボや ランタボや
今乗っているクルマの前の代クルマが、定規しか使わないで設計したんじゃねぇのか的な直線主体のデザインを持つトヨタの中型セダンで、駆動方式はFR、エンジンは 名器名機の誉れ高い 4A-GEU、ミッションは、トヨタ伝統の T-50、そして、ほぼ 50:50 という理想に近い前後の重量配分、という、そんな隠れた名車だった。ちなみに、パワステいらね、パワーウィンドウいらね、エアコンいらね、カーステはオートリバースだったらそれでいい、なんて条件でクルマを探していたのだが、我が愛車になったのは、サンルーフ以外フル装備。内訳は、オートエアコン、パワードアロック、カーステも前後左右の4スピーカーかと思っていたら、ウーハーまでついていた5スピーカーだった。なので、某ニッサン車乗りからは「名ばかりの GT-R」などとからかわれたりも、した。
そんな特性を生かして、峠の登りだったらコーナー進入時にちょっと舵を当てたら、あとはアクセルの踏み具合一つで、ゼロカウンター、なんてこともしていた。ただ、車格に対してはいささか非力ではあった。エンジンルームも、「どうぞ好きなようにいじってください」と言っているかのようなスカスカ状態だった。本来 1.8L から2Lのエンジンが収まってちょうどいい状態のところに、それより小さい1.6Lのエンジンが載っていたんだから。
私にとっての最初の相棒がこの「ハコカリ」だもん。中型のオヤジセダンでそんなに早そうに見えないけど実は、なんてクルマに目が行くのも当然のことと言えよう。なので、乗っていた時に目が行ったクルマは、トヨタで言えば70系のカローラ・スプリンターセダンの GT だし、他のメーカーだったらFRのいすゞジェミニにも目を奪われたっけ。奪われついでにつかず離れずで後をついて行ったら、いきなりそのジェミニが止まってドライバーが下りてきて「何の用だ」と言われたこともあったし、逆のパターンも無きにしも非ず、てな感じで・・・。
まぁ、振り、マクラが長くなるのはもうどうしようもない癖みたいなもので、この段階で飽きちゃった人はどっか行ってください。
さて、やっと本題、かな。
私の行動範囲の中に、ちょっと見、すごくイカガワシイと言うか、一癖も二癖もありそうなクルマばかり集まってきて入庫しているショップがある。で、その辺をぼへら~っと流していたら、そのショップの前に目を奪う存在が、いた。
それが、タイトルの「ランタボ」、ランサーのターボで形式名は A175 か。
ショップの人に一声掛けて、スマホのカメラで数枚撮った。長辺で800ピクセル位に縮小しようかとも思ったのだが、やめた(ヲ)。良いクルマは大きな画像で見たい。ピンが来ていない気がしないでもないけど、それはあえて無視する。
まずはおケツから。シンプルでクリーンなデザインだねぇ。ナンバーが「札59」ですよ皆さん。私が乗っていたカリーナのナンバーが「札幌二文字52」だったので、平成3年より結構以前のナンバーだ。「1800GSR」とあるけど、前に回ってみると、なんか非常に獰猛そうなパイプがちらりと見える。1.8L ってのはフカしで、実はもっとでかいエンジンだったり、馬が280頭以上潜んでいそうな気も・・・。
じゃ、顔。
昔、とある山道で遊んでもらった時、ルームミラーに大写しになるこのシンプルな顔が、妙に怖かった。腕の差もあるんだろうけど、(気持ち的に)瞬間的に抜かれたら、そのあとはテールランプが見る見るうちに小さくなっていくんだもんさ。
で、フロントグリルの一部をカットして無理っくり収めているパイプが、底知れぬポテンシャルを無言で語っている。
そして、サイドビュー。
これは適度にローダウンしているのかな? 現代のクルマではありえないくらいきれいな形だと思う。ミラーも・・・、本来フェンダーミラーだったのをドアミラーに付け替えたのかしら。ん、前後のドアにある灰色の四角は何だ? サビ隠しかな?
ショップの人に声掛けしたときに「ん? イイよ。欲しいの?」なんて返事だった。この時点で「うん」なんて言ったらウチに来たのかな? でも、相当手が入っていそうだし、手なずけるのはかなり難しそうな気がする。今の私には、見るだけに留めておいた方がいいのかもしれないな。
最近のコメント