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2014.09.05

【Digital】私がパソコンを使う理由【Archives】パソコンの師匠による打ち込みのYMO / 私のパソコンの師匠 H

私のパソコンの師匠による働きかけがなかったら、多分今のような「窓使い」じゃなくて「リンゴ使い」になっていただろう。と言うのは、専門学校生の時代によく「天体観測」に連れて行ってくれたMさんがリンゴ使いだったから。ある程度のカネもあったし、あとはほんのちょっとの思いきりがあれば、多分 Macintosh を買っていただろう。目的? 音楽をやりたかったの一つに尽きる。

そう思っていたころに、東京出張中だった私のパソコンの師匠のHが「俺の使っているパソコンいらね? 10万でいいから」と電話があり、メーカーが Dell だという。はじめそのメーカーを知らなくて

「は? ベル? ヒューレットパッカード?」
「違う、デル!『出る出ない』のデル!」

と、ダジャレにもならないやり取りの後、無事にそのデル、Dell OptiPlex XMT 590 と三菱の17インチの巨大なディスプレイが届いた。それは、Windows 95 が出てちょっと経ったタイミングだった。そのパソコン本体とキーボードや各種ドライバの FDD(!) が入った箱の中を見れば、元々の OS として Windows 3.1 が入っていたっぽい。そして、おまけとして、ナムコのゲームがインストールされていた。ただ、そのゲームもディスプレイの色数を増やすと途端にカクカクしてゲームにならなくなる。結局しばらくは256色という環境を強いられたのだが、手持ちの14インチのテレビよりもでかいサイズで鮮明な画像が映る画面だけで満足していた。

師匠が帰札したタイミングで「音楽をやりたいんだ」と、より突っ込んだ話をしてみた。ら、ローランドの「ミュージくん」という MIDI のソフトと、ローランド製でYMOの MIDI データが入った FDD(!) を「貸して」くれた。これで「(確か坂本教授の言葉の)イマジネーションがあれば音楽が作れる」に一歩近づくことができたと思い、ワクワクしながら聴いてみたら、期待は見事に裏切られた。

CD、レコード、カセットテープで聴くYMOがパソコン上でも聴けると思っていた。確かに曲はYMOだった。が、音があまりにショボかった。このことによって熱病は一気に冷めてしまった。

その後、クレジットカードを作って(当時は)Nifty-serve に入会し、クルマや音楽といった趣味の話ができる場所を探していったら、無名の市井の人が MIDI ファイルを作ってアップしているフォーラムと出会い、そこでは、プロにも勝るとも劣らないクオリティの方やそうじゃない方と、いろいろな方が MIDI の作品をアップしていた。その中で最初に聞いたのが、高橋ユキヒロ氏のコピーの SCHOOL OF THOUGHT だったと思う。

これは素晴らしい出来だった。なのでパソコンの中にそのファイルがあるはずなんだけど、見つけられない・・・。
これほど良いものが作ることができるんだと認識するのと同時に、やっぱりそれなりに機材に投資をしなければいけないのが、正直、イヤだった。大体 DOS/V パソコンって、基準を満たしていればどんなパーツでも組むことができる。その代り、相性的な物があったりして使えないこともあったりするという、そんなアナーキーな考え方が好きだった。なので、音楽をやりたいがカネはかけたくないというセコイ考え方に行きついてしまった訳で・・・。

さらにもう一つ。MIDI は再生する環境によって制作者の意図しない物になってしまう、という点も、その世界には入りたくないなぁ、と考えてしまったのもある。極端な話、制作者が「ここは調子っぱずれのピアノの音で」と思っていても、違う再生環境だとバスドラムだけが延々と鳴り続ける、なんてことも無いとは言えない。

そんな時に、Nifty-serve で知り合った方から、基本的に DOS/V パソコンだったらフリーウェアでいくつか選択肢があって、普通に音楽が聴ける環境であれば制作者の意図をそのまま受け取ることができる、そんな世界を知った。元々は AMIGA なるパソコンのフォーマット、ソフトだったものを、DOS/V パソコンのテクニシャンがそんな機材の壁を乗り越えてフリーウェアを作り上げたのだ。複数のフォーマットがあるが、それらを一括して MOD という。Windows パソコンで、華やかに警告音が鳴るスペックであれば、プレーヤーをインストールすればそのファイルを聞くことができる。

噛み砕くと、音ファイルに音程をつけて表計算ソフトのようなソフト、~トラッカーと言うが~、に貼り付けていくのだ。仮に、マイクで自分の声を録音したら、その自分の声を使ってコーラスを奏でることも可能だ。多分不気味だと思うけど(^^;。サンプリングした人間の声を、再生速度を変えることで音程を変えると、どうしても違和感を感じてしまうのだな。アート・オブ・ノイズなどで聞いて違和感を感じた経験がある人だったら理解していただけるとは思う。

失業していた一時期に、そんな MOD をつかって数曲コピーした。まぁ、私には音楽の素養がないので、MIDI ファイルを楽譜にしてプリントアウトしてくれるソフトをインストールし、プリントアウトしたその楽譜と、MIDI のプレーヤーで鍵盤が表示されるソフトを使って、プリントアウトした楽譜に、「これはCの音」と鉛筆で書き込んでいくという、まぁ、盗作まがいのことをしていた。これを使ってカネ儲けをしようとは思っていないので、そこのところは、どうか大目に見てほしい。

その MOD の熱も冷めて幾星霜。
ダウンロードした MIDI ファイルも MOD ファイルも HDD の肥やしになってしまっている現在、最も力を入れているのが、過去のアナログ音源のデジタル化なのだ。そんな中、カセットレーベルに何も書かれていない謎のテープがまた発掘された。これは何だとカセットデッキにセットして再生してみたら、私を電脳の海に導いてくれた師匠的存在のHが、おそらくNECは PC-9801 あたりを使って打ち込んだと思われるYMOの曲が流れてきた。

YMOのオリジナルと比べると尺も短いし、「この場面でこの音は違うだろー」とツッコミを入れたくなる箇所も多々あるけど、まぁこれはこれで面白いからいいかな、と。だって、オリジナルの Rydeen では馬が駈けていくような音が入っているのだが、その蹄の音が、どうしても「牛が暴れている」ような音にしか聞こえない(^^;;;;;;。パカラッパカラッパカラッパカラッが、どうしてもドスドスドスドスとしか ね。


01 私のパソコンの師匠 H - Tong Poo
02 私のパソコンの師匠 H - Behind The Mask
03 私のパソコンの師匠 H - Solid State Survivor
04 私のパソコンの師匠 H - La Femme Chinoise
05 私のパソコンの師匠 H - Ongaku

06 私のパソコンの師匠 H - The End of Asia
07 私のパソコンの師匠 H - Cosmic Surfin'
08 私のパソコンの師匠 H - Technopolis
09 私のパソコンの師匠 H - Rydeen
10 私のパソコンの師匠 H - You've Got To Help Yourself

11 私のパソコンの師匠 H - 君に、胸キュン。(浮気なヴァカンス)
12 私のパソコンの師匠 H - Chaos Panic
13 私のパソコンの師匠 H - 1000 Knives


他にも、な~んで「オーケストラヒット」が入るんだ? と首をかしげてしまうシーンもあったり。
電子音楽原理主義YMO過激派だったころの私だったら、こんなのは許せんと強力な磁石で情報を破壊した後にゴミ箱行きだったのだが、その頃と比べると多少は丸くなって穏健派になったかな。

それにしても、このテープの存在自体すっかり記憶からなくなっていたのに、音の曇りもなくきれいな状態でよくぞ残っていたもんだ。ひょっとしたら、何も情報が記されていないテープがまだまだあるから、思わぬタイミングで思わぬ邂逅があるかもしれない。


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