電子の藻屑
大体書き上げて、細かい所を手直しし、その繰り返しの間でそれまで築いてきた文相が全てぶっ飛んでしまうのはどうにも悲しいね。
そういう事をやらかしてしまったのよ。
茫然自失だよ。あーあ。
大体書き上げて、細かい所を手直しし、その繰り返しの間でそれまで築いてきた文相が全てぶっ飛んでしまうのはどうにも悲しいね。
そういう事をやらかしてしまったのよ。
茫然自失だよ。あーあ。
トワイライトタイムのグリッドシティで目的地をロストした。
私は方向音痴だ。
地下世界への階段を下る間に数度曲がるだけで方向感覚が機能しなくなる。電脳の海へ入るきっかけをくれた師匠は、多分そのような事はないのだろう。目的地が決まっていれば、階段を上り下りしても方向感覚に全くブレがない。
それに対して私は全く逆。札幌に住むようになってさほど時が経っていない頃、碁盤の目状態の札幌市中心部でまず方向感覚が、狂った。生活用小物を買うためにウロウロしていたら、自分が今どこにいて、どこに向かって歩いているのかが分からなくなった。
地上であれば、正面に(藻岩)山が見えれば南、JR の高架が見えれば北、それらを含めて、東西南北は信号機の住所の数字の増減で分かる、という。まぁ、歩くスピードより、クルマで移動した方がその住所の数字の増減が比較的早く分かるため、方向感覚が失われる事はほとんどなかった。
残念ながら、今は基本は徒歩か公共の交通機関。稀にレンタカーを借りる事もあるが、やっぱりクルマで走った方が住所は比較的早く頭に入った。移動速度の違いで、住所の数字の増減の間隔が狂うのか、それとも頭の回転と移動速度がマッチしていないのか。
大変残念な事に、日暮れ時だと周囲もだんだん暗くなって、自分の現在位置を認識する事も難しくなった。午後6時に人と会う約束があった。徒歩でも十分に間に合わせる事ができると踏んで、いざ出発・・・、と思ったが、数分歩いて財布を持ってきていない事に気が付いた。多分、これがケチの付き始め、なんだろう。
とりあえず、ランドマークとしてテレビ塔があるが、そこに表示される時間はだんだん約束の時間に近付きつつある。そして私は「まだ大丈夫」だと高を括っていた。しかし、そうは簡単に問屋が卸さない。日が暮れて暗くなりつつあると、目的地の近くを何度も何度も彷徨って、持ち時間が無くなっていった。
電話が入る。「今どこ?」「時計台のそばを通りました」「なら、10分位だね。気を付けて」
私がもっと若かった頃、FM北海道が入る時計台ビルが北1西2にあり、そこへ何度かネタグッズを持ち込んだ事もある。住所的にはそこからさほど離れていない筈なのだ。そして、よく似た名前のビルもあったが、残念ながらそこは目的地ではない。結局、テレビ塔の下にある交番で「目的地に行きたいんだけど、分からない」と泣きついた。優しい婦警さんが、「この道を真っ直ぐ歩いて信号を3つ渡り、そこで右折。そこからしばらく歩けば「アイコス」の目立つ看板があるから、そこだよ」と、交番から出て親切丁寧に教えてくれた。
だが、それでもやっぱり目的地が分からない。住所的には合っている周辺をぐるぐる回り、自分で分かる目印を覚えて、それでやっと目的のビルを発見するに至った。約束の時間、午後6時。目的のビル内の目的地到着、午後7時・・・・・・。午後5時に時間的な余裕を持ってアジトを出たが、何という事か、1時間も押してしまった。
その間にも電話で「あなたの後にも人が待っているんだけど、もう時間も過ぎちゃったね。一度キャンセル扱いにして、また後日こちらから連絡するようにするから」と、まぁ、最後通告を告げられた。仕方あるまい。だが、目的地に到着して、受付の人には「来た」と報告すると話して、また後日 云々・・・。
受付のお姉さんは「ごめんなさい、分かり難い場所で」と恐縮してくれたが、心中は「なんで今頃現れたんだよ」だったりして。ヘトヘトの私に、水でもどうぞ、と言われたりもしたが、途中で見掛けた雪印パーラーで甘いものを体に入れていく、と言ってその場を辞したが、雪印パーラーの営業時間は過ぎていた。
何だか今回は全部が全部、裏目に出た。これだけ裏目ばっかり、という事もしばらくはなかった。
と、そのような訳で帰路につくも、あれれれれ、あれはJR札幌駅・・・・・・。もう、方向感覚がぶっ壊れた。真逆だ。何から何まで本当にダメな私ね。結局のところ、お前にあそこは似合わない、という無意識からのシグナルとでも考えて諦める事にしてもいいや。
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